FW

 日本代表は今月、FIFAワールドカップカタール2022・アジア最終予選の2試合を消化した。サウジアラビア代表にはアウェイで0-1と敗北を喫したものの、続くグループ最大の難敵オーストラリア代表には2-1で勝利。勝ち点を6に積み上げた。では、選手のパフォーマンスはどうだったのか。今回はポジションごとにA〜Cの3段階で評価する。

—————————–

大迫勇也(背番号15)
サウジアラビア代表戦:フル出場
オーストラリア代表戦:61分 OUT
評価:C

 サウジアラビア代表戦、そしてオーストラリア代表戦ともに先発出場。とくに後者では随所でポストプレーの上手さをみせるなど、持ち味を活かしていた印象は強かった。しかし、サウジアラビア代表戦でもオーストラリア代表戦でもチャンスはあったにもかかわらず、それを決めきることができなかったのはFWとして致命的。怖い存在ではなかった。

古橋亨梧(背番号11)
サウジアラビア代表戦:59分 IN
オーストラリア代表戦:61分 IN
評価:C

 サウジアラビア代表戦、オーストラリア代表戦ともに30分ほどの出番に留まった。アウェイでのゲームは左サイドで出場するもなかなかボールに触れられず沈黙。ホームゲームでは動き出しの上手さとスピードを活かしチャンスこそ作ったが、最後の部分で少しもったいなさを残した。ただ評価はCとしたが、もっとプレータイムがあれば変わっていたかもしれない。

オナイウ阿道(背番号21)
サウジアラビア代表戦:73分 IN
オーストラリア代表戦:出場なし
評価:C

 10月シリーズ2試合は約17分間の出場に留まっている。当然、これだけの時間で自身の存在をアピールするのは難しく、残念ながら今回は印象に残らなかった。

MF

遠藤航(背番号6)
サウジアラビア代表戦:フル出場
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 今や日本代表に欠かせないMFはやはり2試合ともにフル出場。サウジアラビア代表戦は時間が経つにつれ徐々に存在感を薄めてしまったものの、オーストラリア代表戦のパフォーマンスは見事の一言。出足鋭く相手からボールを奪いきり、チャンスの起点にもなるなどフィルター役として十分に機能していた。改めて森保ジャパンに必要なピースであるということが分かった。

守田英正(背番号13)
サウジアラビア代表戦:73分 IN
オーストラリア代表戦:85分 OUT
評価:A

 サウジアラビア代表戦は途中出場だったが、超重要なオーストラリア代表戦ではスタメンを勝ち取っている。その期待に応えるように、中盤で攻守のバランスを整えながら効果的なプレーを連発。後半に自身のファウルから失点を招くことにはなったものの、そのシーンを責めることはできない。タックルに行かざるを得ない状況だったので、むしろナイスプレーだったと言えるはずだ。

田中碧(背番号17)
サウジアラビア代表戦:出場なし
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 約2年ぶりの日本代表招集。サウジアラビア代表戦は出番がなかったものの、オーストラリア代表戦ではインサイドハーフとしてスタメンに抜擢されている。すると、貴重な先制点を奪い、運動量豊富に守備でも大きく奮闘するなど堂々たるプレーを披露。結果的にワールドカップ・アジア最終予選初出場ながらフル稼働し、勝ち点3獲得の立役者に。A評価以外は考えられないだろう。

柴崎岳(背番号7)
サウジアラビア代表戦:73分 OUT
オーストラリア代表戦:85分 IN
評価:C

 今シリーズで最も悪い印象を残してしまった選手だろう。サウジアラビア代表戦でスタメン起用されると、序盤こそ良かったものの、徐々にボールロストが多くなるなど大苦戦。最終的にはバックパスをミスしてしまい、相手の決勝点をお膳立てするなど最低最悪な結果に終わっている。続くオーストラリア代表戦はベンチスタートとなった。

鎌田大地(背番号9)
サウジアラビア代表戦:73分 OUT
オーストラリア代表戦:出場なし
評価:C

 フランクフルト所属のMFも今シリーズで苦戦した選手の一人。サウジアラビア代表戦でスタメン起用され、何度か持ち味を発揮する場面はあったものの、全体的には厳しいマークに苦労しなかなか相手の脅威になることはできなかった。そして、続くオーストラリア代表戦は出番なしという結果に。今後の序列にも影響してきそうだ。

WG

南野拓実(背番号10)
サウジアラビア代表戦:59分 OUT
オーストラリア代表戦:78分 OUT
評価:B

 サウジアラビア代表戦のパフォーマンスはお世辞にも良かったとは言い難い。ハイプレスは目立ったが、ほぼボールに触れることができなかった。それでも、オーストラリア代表戦ではしっかりと持ち味を発揮。巧みなボールキープから攻撃にリズムを加え、田中碧のゴールをアシストし、自らシュートへ持ち込む積極性もみせるなど、一戦目の鬱憤を晴らした。

伊東純也(背番号14)
サウジアラビア代表戦:出場なし
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:B

 サウジアラビア代表戦は出場停止だったが、オーストラリア代表戦ではフル出場。最大の武器であるスピードを活かした縦突破で何度も相手の左サイドを嫌がらせるなど、全体的にパフォーマンスは悪くなかった。しかし、後半にはGKとの1対1を決めきれないなど、ゴールやアシストという結果は出ず。そのいずれかがあれば、評価は文句なしのAだった。

浅野拓磨(背番号18)
サウジアラビア代表戦:59分 OUT
オーストラリア代表戦:78分 IN
評価:B

 伊東純也が欠場となったサウジアラビア代表戦では右サイドで先発出場。その速さを活かし何度もスペースの攻略を試みたが、不完全燃焼のままベンチへ下がることになった。しかし、続くオーストラリア代表戦ではヒーローに。78分から出番を得ると、その8分後に自らの力でオウンゴールを誘発。監督の起用に応え、チームに貴重な勝ち点3をもたらした。

原口元気(背番号8)
サウジアラビア代表戦:59分 IN
オーストラリア代表戦:出場なし
評価:C

 サウジアラビア代表戦では59分より右サイドハーフとして出場。しかし、守備に回る時間が多く、チームの攻撃力を活性化させるには至らなかった。続くオーストラリア代表戦は出番なし。

三好康児(背番号-)
サウジアラビア代表戦:出場なし
オーストラリア代表戦:出場なし
評価:なし

DF

吉田麻也(背番号22)
サウジアラビア代表戦:フル出場
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 日本代表の頼れるリーダーは今シリーズでもフル稼働を果たしている。オーストラリア代表戦では終盤までビルドアップ時にやや不安をのぞかせていたが、最後に浅野拓磨へしっかりとロングフィードを通し、決勝点奪取の起点となった。また、肝心なディフェンス面では2試合ともに失点に直結するようなプレーもなく、さすがの安定感を示している。A評価が妥当だろう。

冨安健洋(背番号16)
サウジアラビア代表戦:フル出場
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 名門アーセナルで主力を張る男は日本代表でも抜群の存在感を発揮。対人戦でほぼ負けず、カバーリングも的確で読みも鋭く、奪ったボールを単純にクリアせず味方に繋ぐ意識を強く持つなどビルドアップ時の貢献度も高かった。とくにサウジアラビア代表戦では何度も一人でピンチの芽を摘み取るなど、敗れはしたが獅子奮迅の活躍。改めてその能力の高さを証明した。

酒井宏樹(背番号19)
サウジアラビア代表戦:フル出場
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:B

 吉田麻也、冨安健洋と同じく2試合ともにフル出場を果たした。今回の2連戦に関してはやや攻撃時の迫力を欠いていた印象は否めないものの、守備時の粘り強さはさすがで、とくにオーストラリア代表戦では相手との競り合いで五分五分のボールを確実に奪いきるシーンが何度もみられていた。これまでのような圧倒的存在感はなかったが、やるべき仕事は果たしたと言えるだろう。

長友佑都(背番号5)
サウジアラビア代表戦:90+1分 OUT
オーストラリア代表戦:85分 OUT
評価:C

 ベテランサイドバックは2試合ともに先発出場を果たしたが、C評価にせざるを得ない。サウジアラビア代表戦は攻守において効果的なプレーが少なく、オーストラリア代表戦は積極的な攻撃参加こそ目立ったが、守備時にはやや迷いのあるプレーがみられていた。経験値が豊富という意味で森保一監督からの信頼は厚いが、そろそろ厳しいかもしれない。

中山雄太(背番号20)
サウジアラビア代表戦:90+1分 IN
オーストラリア代表戦:85分 IN
評価:C

 東京五輪(東京オリンピック)での活躍を見る限り先発起用があっても良いかと思ったが、2試合ともに途中出場。それも試合終盤のことだった。当然、アピールするには時間が足りなかった。

植田直通(背番号2)
室屋成(背番号3)
板倉滉(背番号4)
橋岡大樹(背番号-)
サウジアラビア代表戦:出場なし
オーストラリア代表戦:出場なし
評価:なし

GK

権田修一(背番号12)
サウジアラビア代表戦:フル出場
オーストラリア代表戦:フル出場
評価:A

 サウジアラビア代表戦、そしてオーストラリア代表戦ともにゴールマウスを守った。その2試合で失点こそ喫したが、いずれも相手のシュートを褒めるべき。全体的には目立ったミスもなく安定感を誇示できていたと言えるだろう。とくにオーストラリア代表戦の前半、アダム・タガートとの1対1の場面でみせた左手一本セーブは見事の一言。チームをピンチから救い出した。

川島永嗣(背番号1)
谷晃生(背番号23)
サウジアラビア代表戦:出場なし
オーストラリア代表戦:出場なし
評価:なし

監督

森保一
評価:B

 サウジアラビア代表戦はいつもと変わらぬメンバーとフォーメーションで臨み、完封負け。ゲーム中の修正も皆無と引き出しの無さを改めて露呈していた。しかし、オーストラリア代表戦では新たに4-3-3を採用し、内容で相手を終始上回る。そして浅野拓磨の投入も当たるなど、久々に采配が冴えた。