30位:世界の名将に認められた男

 100億円を超える移籍金(契約解除金)も珍しくなくなった今日のサッカー界で市場価値の高い日本人は誰なのか。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値ランキングの最新版を紹介する。※市場価値、成績は10月4日時点、価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠

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MF:香川真司(元日本代表/ PAOKテッサロニキ )
生年月日:1989年3月17日(32歳)
市場価格:150万ユーロ(約1.8億円)
20/21リーグ戦成績:5試合出場/0得点0アシスト

 日本代表の元10番、香川真司がドルトムントに移籍したのは2010年のこと。ドイツの名将、ユルゲン・クロップ監督の下で覚醒したこの男は、加入初年度から9季ぶりのリーグ優勝に貢献。2年目には、リーグ戦31試合13得点12アシストの圧倒的な活躍で同クラブを2連覇とDFBポカール(国内カップ)の国内2冠に導いた。

 ドルトムントでの香川の活躍はドイツ国内に止まらず、当時マンチェスター・ユナイテッドの監督を務めていたサー・アレックス・ファーガソン監督の眼に止まる程だった。そして、2012年に同クラブに移籍。世界的ビッグクラブの一員となった。ファーガソン監督の下、1年目から鮮烈なデビューを飾ったが、翌年に同監督が引退すると出場機会は激減。チームの戦術も変わったことで活躍の場を失ってしまった。

 イングランドでの不遇から再起を果たすため、2014年にドルトムントに復帰するも調子は戻らず。2019年に退団してからは、欧州のクラブを転々とし続けている。2012年には自己最高となる2200万ユーロ(約26億円)にまで上昇した市場価値も、今や150万ユーロ(約1.8億円)まで下落。欧州で一斉を風靡したこの男は、再び輝きを取り戻すことが出来るだろうか。

29位:頼れる若きキャプテン</h2>

MF:三竿健斗(日本/鹿島アントラーズ)
生年月日:1996年4月16日(25歳)
市場価格:160万ユーロ(約1.9億円)
20/21リーグ戦成績:30試合出場/1得点3アシスト

 幼少期から東京ヴェルディの下部組織に在籍した三竿健斗は、2013年に行われたFIFA U-17ワールドカップに出場。ボランチとセンターバックをこなし、ベスト16進出に貢献すると翌年にトップチームに2種登録され、2015年にプロデビューを果たした。

 1年目からリーグ戦39試合に出場しチームの中核を担った三竿は、2016年に鹿島アントラーズへ移籍。初挑戦のJ1でも1年目からスタメン確保とはいかなかったが、2シーズン目の2017年5月に大岩剛監督が就任するとスタメンに定着している。広い視野を活かした高精度のロングパスを武器に試合をコントロールするこのMFは、2018年に悲願のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝に貢献。翌年のシーズン後半からは、チームキャプテンを任される存在となった。

 今や鹿島アントラーズで絶対的な存在となった三竿の市場価値は、160万ユーロ(約1.9億円)。日本人選手内で29位となっているが、このMFの活躍はまだまだこれからだ。今後の活躍次第では海外移籍も十分にあり得る。世界に飛び出し、インパクトを残すことができれば、市場価値はさらに上昇していくだろう。

28位:日本代表を救ったシンデレラボーイ</h2>

MF:田中碧(日本代表/デュッセルドルフ)
生年月日:1998年9月10日(23歳)
市場価格:170万ユーロ(約2億円)
20/21リーグ戦成績:31試合出場/5得点1アシスト(川崎フロンターレ)

 川崎フロンターレの下部組織で10番を背負った田中碧は、2016年にトップチームに昇格した。プロ1年目の2017年は、当時日本代表の大島僚太の存在や怪我の影響により出場はなし。2018年にJ1デビューを果たすと、翌年には主力としてYBCルヴァンカップ(Jリーグカップ)優勝、さらに2020年にはJリーグと天皇杯の国内2冠に貢献した。

 正確無比なパスと高いキープ力でピッチ中央に君臨する田中は、なんといってもミスが少ない。広い視野で冷静に状況判断してプレーできるこのMFは、東京五輪(東京オリンピック)では、A代表の遠藤航とのコンビでU-24日本代表をベスト4進出に導いた。
 
 今夏から2.ブンデスリーガ(2部相当)のデュッセルドルフに移籍した田中は、欧州でもその実力を発揮。12日に行われたオーストラリア戦では、アジア最終予選初出場ながら、先制点を決める活躍で日本代表を勝利に導いた。もはや日本代表に欠かせないこの男の市場価値は、170万ユーロ(約2億円)となっているが、これからさらに上昇していくことは間違いないだろう。

27位:欧州へ羽ばたいた逸材</h2>

MF:三苫薫(U-24日本代表/ロイヤル・ユニオンSG)
生年月日:1997年5月20日(24歳)
市場価格:180万ユーロ(約2.2億円)
20/21リーグ戦成績:30試合出場/13得点13アシスト(川崎フロンターレ)

 昨季、Jリーグに旋風を巻き起こした三苫薫は、川崎フロンターレユース在籍時にトップチーム昇格を打診されたが、昇格を断り大学進学を決断。大学2年次には、天皇杯2回戦でベガルタ仙台から2得点を決める活躍で勝利に貢献した。その後、同年9月に川崎フロンターレの特別指定選手といて登録されると、大学卒業後に同クラブに再び加入した。

 スピードを活かしたドリブルと卓越したシュートセンスでJリーグを無双した三苫は、東京五輪(東京オリンピック)に出場。誰もがこの男の活躍を疑わなかったが、怪我により出遅れると、その後調子が戻らず出場したのは3試合のみ。3位決定戦のメキシコ戦で1ゴールを決めたが、存在感を示したのはこの1試合だけだった。

 同大会ではほとんど見せ場を作れなかったが、大会後にブライトンへ移籍。労働ビザの関係上、プレミアリーグには出場できないため、ベルギーのロイヤル・ユニオンSGにレンタル移籍となったが、初スタメンを飾った国内カップ戦で初ゴールをマーク。さらに、途中出場したリーグ戦第10節では、出場からわずか1分でアシストを記録した。欧州で本領を発揮し出したこの男の活躍はまだまだこれから。活躍とともに市場価値は一気に上昇していくだろう。

26位:Jリーグ屈指のCB</h2>

DF:谷口彰悟(日本/川崎フロンターレ)
生年月日:1991年7月15日(30歳)
市場価格:180万ユーロ(約2.2億円)
20/21リーグ戦成績:30試合出場/3得点1アシスト

 大学在籍時、ボランチを主戦場に活躍した谷口彰悟は、2011年と2013年に2大会連続でユニバーシアード日本代表に選出。2011年大会では金メダル獲得に貢献した。在学中の2013年、川崎フロンターレに特別指定選手として登録されたこの男は、大学卒業後に同クラブに入団。リーグ戦第4節でJ1デビューを果たした。

 1年目からスタメンに定着した谷口は、ボランチや左サイドバックなど複数のポジションをこなすユーティリティー性を見せ、チームに貢献。翌年には、日本代表に初招集された。加入後すぐにチームに欠かせない存在となったこの男は、2017年に悲願のJリーグ優勝に貢献。そこからチームキャプテンを務め、川崎フロンターレの黄金期を築いた。

 川崎フロンターレでJリーグ屈指のセンターバックに成長した谷口の市場価値は、Jリーグ2連覇に貢献したことで、2019年に自己最高の250万ユーロ(約3億円)を記録した。しかし、そこから市場価値は下落。2020年以降、180万ユーロ(約2.2億円)を維持している。今年で30歳を迎え、ベテランの域に入ったこのDFは、再び評価を上げることは出来るだろうか。