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パンデミックにより延期を余儀なくされた東京五輪(東京オリンピック)、ユーロ(欧州選手権)、コパ・アメリカ(南米選手権)が行われた2021年も幕を閉じた。今回は、2021年を彩った世界各国の選手の中からベストイレブンを選定した。(成績は2021年12月27日時点)
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モハメド・サラー(エジプト代表)
所属クラブ:リバプール
生年月日:1992年6月15日(29歳)
リーグ戦成績:40試合24得点11アシスト
代表成績:7試合2得点3アシスト

 モハメド・サラーは、キャリアのピークを迎えている。昨季のプレミアリーグではゴールが止まる時期があったが、終盤戦以降は好調が続く。特に今季はリーグ戦で18試合15得点、UEFAチャンピオンズリーグでも6試合7得点と、試合数に迫るペースでゴールを量産している。

 圧倒的なスピードや切れ味鋭いドリブルに加え、シュートに至るまでの動きや精度は年々洗練されている。2021年はまさにトップオブトップと呼ぶにふさわしい活躍だった。

ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド代表)
所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン
生年月日:1988年8月21日(33歳)
リーグ戦成績:34試合43得点4アシスト
代表成績:12試合11得点4アシスト

 2021年のロベルト・レバンドフスキは、異次元の活躍を見せた。ブンデスリーガでは20年の年末から9試合連続ゴール、さらに10試合連続ゴールという驚異的な記録を残し、2021年に挙げたリーグ戦得点数は43に到達。これはゲルト・ミュラーの持っていた年間最多得点記録を49年ぶりに更新する驚異的な数字となった。

 21/22シーズンはまだ折り返し地点だが、既に公式戦の得点数は30に達した。UEFAチャンピオンズリーグでは華麗なオーバーヘッドからゴールを決めたレバンドフスキは、ゴールを奪うための全てを兼ね備えている。

クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル代表)
所属クラブ:ユベントス→マンチェスター・ユナイテッド
生年月日:1985年2月5日(36歳)
リーグ戦成績:23試合18得点1アシスト(ユベントス)
リーグ戦成績:13試合7得点2アシスト(マンU)
代表成績:14試合13得点1アシスト

 クリスティアーノ・ロナウドは、20/21シーズンにセリエAで29得点を挙げて得点王に輝いた。これでプレミアリーグ、ラ・リーガに続く得点王受賞となったが、3大リーグ制覇は史上初の快挙となっている。

 夏に行われたユーロ(欧州選手権)でも、ポルトガル代表はラウンド16で敗退しながら、5得点のロナウドは得点王に輝いた。13年ぶりに復帰したマンチェスター・ユナイテッドでも勝負強さは健在で、UEFAチャンピオンズリーグでは3試合連続で後半アディショナルタイムにゴールを決めている。2月には37歳になるが、まだまだワールドクラスのパフォーマンスを見せている。

MF

トレント・アレクサンダー=アーノルド(イングランド代表)
所属クラブ:リバプール
生年月日:1998年10月7日(23歳)
リーグ戦成績:38試合4得点13アシスト
代表成績:4試合0得点3アシスト

 トレント・アレクサンダー=アーノルドは、2021年も類い稀なるキックの技術で存在感を示した。昨季はチームの最終ラインに多くの離脱者を抱えた影響からか不調に陥り、イングランド代表落選も経験した。しかし、終盤には復調し、ユーロ(欧州選手権)のメンバーにも選出された。

 太ももの負傷によりユーロ出場は断念することとなったが、今季は好調で既に8アシストをマーク。まだ前半戦を折り返した段階だが、自身3度目となる2桁アシスト目前まで迫っている。23歳とは思えないほどそのプレーは成熟しており、リバプールの次期主将に推す声も多い。

ニコロ・バレッラ(イタリア代表)
所属クラブ:インテル
生年月日:1997年2月7日(24歳)
リーグ戦成績:42試合5得点13アシスト
代表成績:17試合3得点3アシスト

 ニコロ・バレッラは2021年、将来を嘱望される若手選手からワールドクラスのMFになった。昨季はインテルをセリエA優勝へと導き、夏にはユーロ(欧州選手権)優勝の立役者となった。

 今季のUEFAチャンピオンズリーグでは報復行為により退場処分を受けたが、気性の荒さと強気なプレースタイルは表裏一体。デヤン・スタンコヴィッチを自身のロールモデルに挙げるバレッラは、確かな技術と躍動感のあるプレーでインテルとイタリア代表を牽引している。

ジョルジーニョ(イタリア代表)
所属クラブ:チェルシー
生年月日:1991年12月20日(30歳)
リーグ戦成績:34試合10得点1アシスト
代表成績:15試合0得点1アシスト

 ジョルジーニョは昨季のUEFAチャンピオンズリーグでは出場停止の1試合を除いて全試合に先発し、ユーロ(欧州選手権)でも全試合に先発。同一シーズンでクラブ・代表の両方で欧州制覇の中心となったジョルジーニョはUEFA年間最優秀選手に選ばれている。

 優れたプレービジョンとリーダーシップでチームを統率するジョルジーニョに対し、元ブラジル代表DFロベルト・カルロスは「チェルシーは彼の銅像を建てるべき」と絶賛している。昨年12月に30歳となったジョルジーニョは現代最高のレジスタと呼ぶにふさわしい。

アルフォンソ・デイヴィス(カナダ代表)
所属クラブ:バイエルン・ミュンヘン
生年月日:2000年11月2日(21歳)
リーグ戦成績:33試合1得点6アシスト
代表成績:13試合5得点8アシスト

 2021年もアルフォンソ・デイヴィスは左サイドで存在感を放っていた。時速35kmを越えるスプリントと華麗なドリブルを武器に、左サイドバックに定着。19/20シーズンは欧州制覇に貢献している。

 2021年はクラブと代表でフル稼働だった。バイエルンでは公式戦47試合に出場し、カナダ代表としても13試合で5得点8アシストと大暴れ。足首を負傷したことで夏のゴールドカップは欠場したものの、各コンペティションでの活躍ぶりは凄まじかった。

DF

カイル・ウォーカー(イングランド代表)
所属クラブ:マンチェスター・シティ
生年月日:1990年5月28日(31歳)
リーグ戦成績:24試合0得点1アシスト
代表成績:12試合0得点1アシスト

 圧倒的な強さで20/21シーズンのプレミアリーグを制したマンチェスター・シティと接戦を勝ち抜きユーロ(欧州選手権)決勝まで駒を進めたイングランド代表。そのどちらにおいても、カイル・ウォーカーのディフェンス面における貢献度は非常に高かった。

 今年5月には32歳になるが、持ち前の身体能力は健在だ。今季のUEFAチャンピオンズリーグでは相手選手を蹴って退場処分を食らったことで指揮官から苦言を呈され、年末はコンディション不良で欠場が続いた。12月は後味が悪くなってしまったが、そこまでの活躍は素晴らしかった。

ルベン・ディアス(ポルトガル代表)
所属クラブ:マンチェスター・シティ
生年月日:1997年5月14日(24歳)
リーグ戦成績:38試合3得点2アシスト
代表成績:13試合0得点0アシスト

 ルベン・ディアスは在籍1年目だった昨季から堂々たるプレーでマンチェスター・シティのDFラインを統率。今季はキャプテンマークを巻く機会も多く、名実ともにシティを代表する選手となっている。

 24歳ながらその振る舞いやプレーには風格を備えている。2006年のファビオ・カンナバーロ以来となるDFからのバロンドール選出があるとすれば、この男が一番近いかもしれない。

パウ・トーレス(スペイン代表)
所属クラブ:ビジャレアル
生年月日:1997年1月16日(24歳)
リーグ戦成績:32試合1得点2アシスト
代表成績:9試合0得点2アシスト
東京五輪成績:6試合0得点0アシスト

 数字で評価することの難しいセンターバックというポジションは、勝利が最大の評価となる。その点で見るとこの男は評価すべき。高さ、スピード、キックの精度といった能力を兼ね備えるパウ・トーレスの活躍ぶりはすさまじかった。

 昨シーズンのビジャレアルではUEFAヨーロッパリーグ制覇に貢献した。シーズンが終わると、スペイン代表としてユーロ(欧州選手権)にも全6試合に出場。そして、東京五輪では全試合に先発し、銀メダルを獲得している。

GK

エドゥアール・メンディ(セネガル代表)
所属クラブ:チェルシー
生年月日:1992年3月1日(29歳)
リーグ戦成績:37試合31失点
セネガル代表成績:6試合4失点

 GKの選出は難航を極めた。ユーロ(欧州選手権)の最優秀選手とヤシン・トロフィー賞に輝いたジャンルイジ・ドンナルンマは今季からプレーするパリ・サンジェルマンで控えに回ることも多く、ワールドカップ出場権を獲得したブラジル代表GKアリソンも、リバプールではミスが散見される。そこで今回は、チェルシーで不動の守護神に君臨するエドゥアール・メンディを選出した。

 2020年夏にチェルシーに加入したメンディは、すぐに正GKに据えられた。昨季はCLで実に9度のクリーンシートを達成し、チェルシーの欧州制覇に貢献。出場した公式戦の半数以上でクリーンシートを記録している。2021年のセネガル年間最優秀選手にも輝いた守護神は、世界規模で見ても最も優れたGKと言えるだろう。