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パンデミックにより延期を余儀なくされた東京五輪(東京オリンピック)、ユーロ(欧州選手権)、コパ・アメリカ(南米選手権)が行われた2021年も幕を閉じた。2021年もJリーグや日本代表、そして欧州各リーグで日本人選手が活躍している。今回は、2021年を彩った選手の中から、日本人選手ベストイレブンを選定した。(成績は2021年12月26日時点)
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堂安律(日本代表)
所属クラブ:ビーレフェルト→PSV
生年月日:1998年6月16日(23歳)
リーグ戦成績:21試合3得点1アシスト(ビーレフェルト)
リーグ戦成績:10試合3得点1アシスト(PSV)
東京五輪成績:6試合1得点
日本代表成績:1試合0得点

 20/21シーズンはビーレフェルトに期限付き移籍し、チームトップタイとなる5得点を挙げてビーレフェルトを残留へ導いた。シーズンが終わるとU-24日本代表に合流し、背番号10を与えられた。グループステージ第2戦のU-24メキシコ代表戦では、久保建英の先制点をアシストし、PKを確実に決めて大会初ゴールを記録している。

 21/22シーズンはPSVに復帰した。東京五輪の影響でチームへの合流が遅れ、10月には膝を負傷したが、前半戦は公式戦5得点をマーク。日本代表では怪我もあってわずか1試合の出場に留まったが、五輪代表とクラブでは日本人ベストイレブンに相応しい活躍を見せた。

前田大然(日本代表)
所属クラブ:横浜F・マリノス
生年月日:1997年10月20日(24歳)
リーグ戦成績:36試合23得点3アシスト
東京五輪成績:3試合1得点

 横浜F・マリノス在籍2年目となった2021シーズン、前田大然は第2節からの4試合で6得点の固め打ち。最終的に23得点をたたき出し、得点王に輝いた。スピードもさることながら、ゴール前でのポジショニングやフィニッシュワークが格段に向上していた。

 東京五輪ではジョーカーとして起用され、U-24フランス代表戦でゴールを決めた。11月には2019年のコパ・アメリカ(南米選手権)以来となるA代表復帰を果たしている。2022年もさらなる活躍が期待されるアタッカーの1人である。

古橋亨梧(日本代表)
所属クラブ:ヴィッセル神戸→セルティック
生年月日:1995年1月5日(26歳)
リーグ戦成績:21試合15得点2アシスト(神戸)
リーグ戦成績:14試合8得点2アシスト(セルティック)
日本代表成績:10試合3得点

 今、スコットランドで最も有名な日本人は古橋亨梧だろう。夏にヴィッセル神戸からセルティックへ移籍すると、神戸時代と変わらぬペースでゴールを量産している。日本代表にも欠かせない存在となり、2021年は10試合に出場した。
 神戸では21試合で15得点をマークした。新天地ではデビュー2試合目のUEFAヨーロッパリーグ(EL)予選で初ゴールを決めると、続くリーグ戦第3節ではハットトリックを達成。EL第3節で決めたゴールは断トツの得票数でELグループステージベストゴールに輝いている。

MF

遠藤航(日本代表)
所属クラブ:シュツットガルト
生年月日:1993年2月9日(28歳)
リーグ戦成績:37試合4得点4アシスト
日本代表成績:9試合1得点
東京五輪成績:6試合0得点

 チームの心臓とは遠藤航のことを言うのであろう。「彼がここ数ヶ月で達成したことは、信じられない。彼のメンタリティーと姿勢には感心している」とペルグリノ・マタラッツォ監督が評するように、2021年は信じられないペースで試合に出続けた。

 昨季は昇格1年目のシュツットガルトの中盤でデュエル勝利数リーグ1位を記録した。夏には東京五輪にU-24日本代表のオーバーエイジとして出場し、全6試合に先発している。五輪直後に開幕したブンデスリーガでは、キャプテンマークを巻いてここまでフル稼働。日本代表では9月に開幕したカタールワールドカップアジア最終予選で6試合すべてに先発している。

田中碧(日本代表)
所属クラブ:川崎フロンターレ→フォルトゥナ・デュッセルドルフ
生年月日:1998年9月10日(23歳)
リーグ戦成績:20試合1得点4アシスト(川崎)
リーグ戦成績:13試合0得点0アシスト(デュッセルドルフ)
日本代表成績:3試合1得点
東京五輪成績:6試合0得点

 2020年のJリーグベストイレブンに輝いた田中碧は、21年も変わらぬパフォーマンスを川崎フロンターレで披露。夏には東京五輪でフル稼働し、ブンデスリーガ2部・デュッセルドルフへの期限付き移籍を決断している。

 ドイツでもコンスタントに先発起用されており、10月には約2年ぶりとなる日本代表復帰を果たした。オーストラリア代表戦では貴重なゴールを決め、日本代表を窮地から救う活躍を見せている。川崎の有望株だった田中は、アジアや欧州の舞台でも存在感を放っている。

伊東純也(日本代表)
所属クラブ:ヘンク(ベルギー)
生年月日:1993年3月9日(28歳)
リーグ戦成績:36試合10得点14アシスト
日本代表成績:9試合5得点

 伊東純也がベルギーに活躍の場を移してちょうど3年が経った。10得点12アシストを記録した20/21シーズンは、後半戦(2021年)だけで6得点をマーク。今季も4試合連続アシストを含めて3得点7アシストと結果を残している。

 ベルギーリーグ屈指のアタッカーとして名をはせる伊東は、日本代表でも欠かせない得点源となった。久保建英や堂安律が東京五輪や負傷で不在だった穴を感じさせない活躍を見せ、21年は5得点を挙げている。

三笘薫(日本代表)
所属クラブ:川崎フロンターレ→ユニオン・サンジロワーズ
生年月日:1997年5月20日(24歳)
主な成績
リーグ戦成績:20試合8得点3アシスト(川崎)
リーグ戦成績:15試合5得点3アシスト(ユニオンSG)
日本代表成績:1試合0得点
東京五輪成績:3試合1得点

 三笘薫は世界へ大きく羽ばたいた。夏までに川崎フロンターレで20試合8得点をマーク。東京五輪直前に負傷した三笘にとって、東京五輪本大会は途中出場で3試合に出ただけで終わってしまったが、3位決定戦ではゴールを決めている。11月にはA代表デビュー戦で決勝点をアシストした。

 東京五輪直後にはプレミアリーグのブライトンへの完全移籍が決まった。1年目の21/22シーズンは提携関係のあるベルギーのロイヤル・ユニオン・サンジロワーズへ期限付き移籍。第11節では途中出場でハットトリックという離れ業を見せ、ここまでリーグ戦5得点でリーグ首位を走るチームに溶け込んでいる。

DF

冨安健洋(日本代表)
所属クラブ:ボローニャ→アーセナル
生年月日:1998年11月5日(23歳)
リーグ戦成績:17試合1得点0アシスト(ボローニャ)
リーグ戦成績:15試合0得点1アシスト(アーセナル)
日本代表成績:7試合0得点
東京五輪成績:3試合0得点

 夏にステップアップを決断した冨安健洋は、実力で自身の価値を証明して見せた。レギュラーとして2シーズン活躍したボローニャを離れ、夏の移籍市場が閉まるギリギリのタイミングでアーセナル加入が発表された。夏には東京五輪に参加してU-24日本代表のベスト4入りに貢献。日本代表ではセンターバック、新天地では右サイドバックとして活躍している。

 恵まれた身体能力と左右両足から放たれる精度の高いフィード能力を持つ。唯一の懸念点は過密スケジュールによる疲労からくる怪我だろう。2月には左足のふくらはぎ、5月には膝を痛めており、東京五輪では左足首を痛めた影響で2試合を欠場した。アーセナルでも12月18日のリーグ戦で右ふくらはぎを負傷している。

吉田麻也(日本代表)
所属クラブ:サンプドリア
生年月日:1988年8月24日(33歳)
リーグ戦成績:38試合3得点2アシスト
日本代表成績:9試合0得点
東京五輪成績:6試合0得点

 日本代表のキャプテンは、2021年もフル稼働だった。サンプドリアで20/21シーズンを終えると、オーバーエイジとして参加した東京五輪では全試合にフル出場。新シーズンでもクラブとA代表の両方でほとんど休むことなくプレーし続けた。

 守備の要としてのパフォーマンスもさることながら、昨年はリーダーとしての言動にも注目が集まることが多かった。東京五輪前の強化試合では危険なファウルをした相手選手に詰め寄ることで戦う姿勢を見せ、カタールワールドカップアジア最終予選でも、苦戦する日本代表を支えている。双肩にかかる負担は大きいが、それだけ頼りになるのも間違いない。

山根視来(日本代表)
所属クラブ:川崎フロンターレ
生年月日:1993年12月22日(28歳)
リーグ戦成績:37試合2得点12アシスト
日本代表成績:6試合1得点

 湘南ベルマーレで3バックの右にコンバートされた山根は、2020年に川崎フロンターレに移籍。不動の右サイドバックとして2年連続でベストイレブンに選出され、リーグ連覇の原動力となった。

 リーグ戦でのアシスト数は20年の6から倍増しており、自慢の攻撃性能にさらなる磨きをかけた年となった。日本代表ではデビュー戦となった3月の韓国代表戦でゴールを決めており、カタールワールドカップアジア最終予選でも2試合に先発している。

GK

谷晃生(日本代表)
所属クラブ:湘南ベルマーレ
生年月日:2000年11月22日(21歳)
リーグ戦成績:34試合37失点
東京五輪成績:6試合5失点

 谷晃生にとって2021年は、国内から世界へと活躍の場を広げた年になった。長い手足を使ったビッグセーブや、ポジショニングを活かしたハイボール処理はJリーグでも屈指のレベル。湘南ベルマーレの正GKとしてシーズンを通して活躍し、夏にはU-24日本代表として東京五輪にも参加。9月には日本代表に初選出され、その後もメンバーに名を連ね続けている。

 東京五輪世代では控えに回ることが多かったが、本大会前に序列を覆した。本大会では6試合すべてでゴールマウスを守り、U-24ニュージーランド代表との準々決勝では、PK戦での突破の立役者となっている。2022年も期限付き移籍期間を延長して湘南でプレーすることとなった。