サッカー日本代表は14日にキリンカップサッカー2022の第2戦でチュニジア代表と対戦する。

 13日には会場となるパナソニックスタジアム吹田で公式練習を行い、冒頭15分間が報道陣に公開された。新型コロナウイルスの検査で結果待ちとなり前日の練習を欠席していたMF柴崎岳は、無事に陰性が確認されてチームに再合流している。

 右足を痛めているDF中山雄太はチュニジア戦欠場が決まった。13日にオンラインで記者会見に臨んだ森保一監督は「明日プレーすることはできません」と、中山の欠場を認めていた。

 一方、注目されるのはDF冨安健洋の状態だ。太ももの負傷の影響で合宿初日から別メニュー調整が続き、3試合を欠場していたアーセナル所属のDFは11日に全体練習復帰を果たしていた。

 12日には6対6のミニゲームにも参加するなど順調に回復している様子で、6月シリーズ最後のチュニジア戦で実戦復帰の可能性も取り沙汰されている。だが、森保監督は慎重な姿勢を崩さない。

「試合にも出られるかもしれないという見通しがある中で招集させてもらい、明日の試合に向けてチームの全体練習には合流しています。出られる可能性も考えて、また今日の練習後にメディカルスタッフとドクターと相談したいと思います。しかしながら、長期離脱から2、3日の練習で、いきなり国際試合のハイインテンシティの中でプレーできるかというリスクがありますので、慎重に考えていきたいと思います」

 もし出場できる状態なら、森保監督は冨安を新しいポジションで起用する構想を持っている。12日のミニゲームでは右サイドバック的な立ち位置でプレーし、全体練習後には右サイドからクロスを入れる冨安の姿が見られた。

 日本代表の指揮官は「センターバックでの冨安は数多く見させてもらっているので、サイドで起用することは、もし可能であれば考えていきたいなと思っています」と、あくまでコンディションしだいとしながらも右サイドバック起用が計画されていることを明かした。

 これまで日本代表における冨安はほとんどの試合でセンターバックを任されてきた。しかし、現所属のアーセナルや前所属のボローニャでは主に右サイドバックとして起用されている。

 冨安のこれまでの経験を買っている森保監督は「サイドでの起用は、所属クラブでプレーしているところをそのまま代表チームで生かすという部分で、より選択肢としても広がっていくと今回の活動を通して考えている」と語る。

 11月のカタールワールドカップを見据えて冨安を右サイドバックとしてテストする可能性が「ある」と森保監督は認めているが、果たしてコンディションは整うだろうか。

 冨安自身は「みんなと一緒に時間を過ごして、ミーティング入ったり、監督やスタッフとコミュニケーション取ったりできるのも、最後まで離脱しなかった理由の1つ」と、プレーできる可能性が低い状況でもチームに残り続けたことの成果を感じている。

 昨年11月以来の日本代表合宿への参加で有意義な時間を過ごした23歳は、ピッチに立って自分を表現する機会を得られるだろうか。約半年間苦しみ続けた末に、ようやく暗いトンネルの出口から一筋の光が射し始めている。

(取材・文:舩木渉)