【日本 6-0 香港 E-1サッカー選手権2022】

 EAFF E-1サッカー選手権決勝大会の初戦が19日に行われ、サッカー日本代表は香港代表に6-0の大勝を飾った。

 この試合で日本代表を率いる森保一監督が「ピッチ内外、そしてオン・ザ・ボール、オフ・ザ・ボール含めて、チームとして機能するために彼が持っている選手としてのクオリティ、そしてキャラクターの部分を最大限生かしてくれた」と絶賛した選手がいる。

 それはFW水沼宏太だ。

 32歳で日本代表に初招集された水沼は、香港戦で右ウィングとして先発起用されA代表デビューを飾った。しかし、まるでデビュー戦とは思えない振る舞いでチームを鼓舞し、FW町野修斗のゴールを演出する高速クロスでも持ち味を発揮した。

 森保監督も「彼が人と人とを繋いでくれたことによってチームが機能していた。非常に貢献度が高いと思いますし、プレーの部分でも上下動しながら、攻撃にも守備にも関わる、そして右からのクロスであったり、右サイドからの配球で得点に結びつけるところ。持っているものを最大限発揮してくれたと思っています」と水沼の貢献を称える。

 E-1サッカー選手権に向けた合宿にやってきた水沼は「初めてこのチームに入ったので、自分がまとめる立場ではないかもしれないですけど、年長者らしく、みんなとたくさんコミュニケーションを取る。僕らしくいることでいろいろな選手とコミュニケーションをたくさん取れるし、自分の性格的にはいいところかなと思っている」と語っていた。

 その言葉の通り、練習でも積極的に声を出して盛り上げ、チームに一体感をもたらしている水沼の姿を見ることができた。横浜F・マリノスでの普段の様子と全く変わらない。試合でベンチに下がった後もピッチ内に大声で指示を送るなど、最後までフォア・ザ・チームを貫いた。

 森保監督は「練習の時から、ホテルで過ごす時間も、いろいろな選手に声をかけながら、率先して積極的にプレーでも見せていく。プレーで良かったところはみんなで褒め合えるように、うまくいかなかったりイメージが合わない時にもしっかりそこで声をかけてくれて、チームの選手同士がイメージを共有できる。非常に彼の良さを発揮してくれたと思います」と語る。試合まで2日しか準備期間がない中、コミュニケーション面で水沼が果たした役割は大きかった。

 32歳でA代表デビューを飾ったベテランは、チームとしての結果や評価が個人のパフォーマンスにつながると信じて今大会に臨んでいる。目の前の一戦に全てを注ぎ、勝っていかなければ次のチャンスはない。

「本当に短い期間ですけど、とにかくチームとして先に繋がる大会にしなければいけない。みんながアピールの場と考えているとは思いますが、とにかくこのチームで結果を残さないと、この先はないと思っているので、僕自身含めて、みんなでチームとなって、一体感を持って戦えるような集団の一員になれればいいかなと思っています」

 寄せ集めに近い状態のチームを1つにまとめて短期間で結果を残すには、水沼のようなキャラクターを持った選手の存在が大きな鍵になるのは間違いない。

(取材・文:舩木渉)