サッカー日本代表の森保一監督が16日にオンラインで取材に応じ、レアル・ソシエダでラ・リーガ開幕戦に出場したMF久保建英のパフォーマンスを絶賛した。

 久保は新天地ソシエダで14日に行われたカディスとのリーグ開幕戦に先発出場。2トップの一角に入り、最前線のFWアレクサンデル・イサクの周囲を動き回るセカンドトップ的な役割を任された。そして、24分には華麗なボレーシュートで初ゴールを奪取し1-0での勝利に貢献している。

 森保監督は「ゴールに向かっていく姿勢が得点という結果に表れてよかったと思います」と、デビュー戦で結果を残した久保を称える。そして「彼自身もポジションをつかむために結果が必要だということは意識していたと思うので、前向きな姿勢が結果に表れた」と初ゴールの背景や価値を分析していた。

 カディス戦での久保は躍動感に満ち溢れていた。イサクの周辺を基本ポジションにしながら、中盤でMFブライス・メンデスやMFダビド・シルバ、MFミケル・メリーノらと頻繁にポジションを入れ替えてピッチ上を幅広く動き回る。ポジションにとらわれない動きで積極的にボールに絡み、ストライカー顔負けの動き出しでゴールを奪って見せた。

 24分の得点場面では、相手ディフェンスラインのギャップを見逃さずに背後へ抜け出すと、メリーノからの浮き球パスを左足でコントロールし、利き足ではない右足で正確なボレーシュートを突き刺す。久保の得点感覚と技術力の高さが凝縮されたゴールだ。

 森保監督も“2トップ”という型にとらわれないプレーに着目し「インターネットの情報等々も見つつ、ポジションの表記が違うなと思いながら見ていた」という。そのうえで「時間とスペースがあるところを見つけてプレーし、自分の良さをうまく発揮していたなと思います」と、自らの価値を証明するようなパフォーマンスに好印象を抱いた。

「自由に攻撃に絡めていた。トップというかトップ下というか、フリーマンみたいな感じだったと思いますけど、他の選手とローテーションしながらどこで(ボールを)受けられるのかスペースを探して、賢くプレーしていたと思います」

 一方で課題も指摘する。森保監督は「(守備の)デュエルは、彼のよさではないと思いますけど、世界で戦っていく上では必要。(ボールを)奪いにいくところと、(相手と)コンタクトをするところは意識しながら、できる限り上げていってほしいと思います」と球際での力強さを向上させていくことを求めていた。

 対人守備力も向上すれば鬼に金棒。とはいえ、より重要なのは攻撃面での結果になる。マジョルカでプレーしていた昨季よりもゴールに近いポジションで、より能力の高い選手と絡みながらプレーできる環境で最高のファーストインパクトを残しただけに期待は膨らむ。

 森保監督も「まずは数字をとことん目指してプレーしてほしいなと思います」と久保にエールを送った。

 日本代表ではなかなか出場時間が伸びず、初ゴールも2019年のA代表デビューから約3年待たなければならなかった。カタールワールドカップ開幕がが約3ヶ月後に迫る中で、「タケの良さを出してあげたいと思いますけど、その前にチームの戦い方がある。もともとやってきたコンセプトもあるので、まずはチームでの戦いを一番に考えた中で、彼の良さを少しでも発揮させてあげられるようなポジションや役割を伝えていきたいと思います」と森保監督は語る。

 ソシエダで結果を残し続ければ、ワールドカップ本大会に向けて日本代表でのチャンスも大きく広がっていくはず。久保のさらなる躍動に期待したい。