ポルトガル紙『レコルド』は28日、同国の強豪ベンフィカがドイツ1部のアイントラハト・フランクフルトに所属するMF鎌田大地の獲得に関心を示していると報じた。

 現行契約が2023年夏までとなっている鎌田は、今夏プレミアリーグ移籍も噂されていた。しかし、トッテナム・ホットスパーへの移籍は実現せず。今季もフランクフルトでのプレーを続けると見られていた中でベンフィカが動き出した。

『レコルド』紙によれば、ベンフィカの鎌田獲得は合意に近づいているという。では、実際のところ移籍に現実味はあるのだろうか。

 フランクフルトは今夏、PSVアイントホーフェンから元ドイツ代表のMFマリオ・ゲッツェを獲得した。同選手はベンフィカが獲得を狙っていた選手でもあり、攻撃的MFが補強ポイントの1つだったのは間違いない。

 しかし、大型補強を敢行する中で現在までベンフィカは攻撃的MFの新戦力を獲得していない。ロジャー・シュミット新監督が就任して4-2-3-1を採用したチームはリーグ戦開幕からある程度メンバーを固定して戦っており、特にストライカーと2列目の選手層に不安を覗かせている。

 国内リーグが開幕し、まもなくUEFAチャンピオンズリーグ(CL)の戦いも始まるという段階で、改めてアタッカーを補強する必要性が生じたのだろう。そこで狙いをつけたのが2列目より前ならどのポジションもこなすことができ、移籍金も手頃な鎌田だったと見られる。

 トッテナム移籍が噂になった際、報じられていた移籍金は1000万ユーロ(約14億円)程度。報道によればベンフィカへの移籍金も1000万ユーロから1500万ユーロ(約21億円)ほどになるとされている。今夏、ウルグアイ代表FWダルウィン・ヌニェスをリバプールに7500万ユーロ(約103億円)で売却したベンフィカは、まだ補強に使える予算を潤沢に残しており、問題なく用意できる金額だ。

 また、フランクフルトからベンフィカへ移籍してもCLに出場できる。後者はグループHに組み込まれ、パリ・サンジェルマンやユベントス、マッカビ・ハイファと対戦する予定。国内リーグの競争力はドイツに比べてやや劣るかもしれないが、常に勝利を求められるビッグクラブのプレッシャーの中で挑戦するのも選手としては魅力的だろう。

 ベンフィカの2列目ではポルトガル代表MFジョアン・マリオやMFラファ・シウバ、ブラジル代表FWダビド・ネレスが主軸として活躍している。先に述べた通り控えの層はやや薄く、鎌田が加入すれば大きな戦力アップになるはず。欧米列強国の代表クラスと競争することも、日本代表MFの大きな成長につながるだろう。

 フランクフルトにとって鎌田は重要戦力の1人であり、今季はすでにリーグ戦2試合に出場して2得点と結果も残している。移籍市場も終盤で後釜を確保するのも難しいだけにベンフィカからのオファーを受け入れるかは不透明だ。

 カタールワールドカップが3ヶ月後に控える状況で、新たな環境に踏み出すリスクもある。ただ、決して現実味のない移籍話ではない。もしベンフィカ移籍が実現すれば、鎌田のこれからのキャリアにとって大きな意味を持つ挑戦になるはずだ。