マンチェスター・ユナイテッドはアヤックスのブラジル代表FWアントニーの獲得がクラブ間合意に達したことを30日に発表した。だが総額最大1億ユーロ(約138億円)に達する移籍金については、その妥当性を疑問視する声も各方面から上がっている。

 アヤックス側の発表によれば、クラブ間で合意した金額は移籍金とボーナスを含めて合計最大1億ユーロ。現時点で今夏の欧州の移籍市場における最高額取引となり、またオランダのエールディビジにとっては史上最高額、ユナイテッドにとってはMFポール・ポグバに次いでクラブ史上2位の補強額となる。

 エリック・テン・ハフ監督にとっては昨季までアヤックスで指導していた選手でもあり、大きな期待をかけていることは確かだろう。だが歴代でも上位にランクインするほどの高額な移籍金は果たして妥当なのだろうか。

 アヤックスやオランダ代表のレジェンドであるマルコ・ファン・バステン氏は、アントニーのパフォーマンスの継続性に疑問を呈している。「まだそれほど力を証明してはいない。もちろんいくつか良い試合をしたこともあったが、(アヤックス加入から)過去2年間に高い効率性を示してはいなかった」と英紙『デイリー・メール』が同氏のコメントを伝えた。

 アヤックスのアルフレト・スフリューデル監督も、アントニーを含めたサッカー界の移籍金高騰について「クレイジーだ」とオランダメディアでコメント。バルセロナのFWウスマン・デンベレ、ユナイテッドのFWジェイドン・サンチョらも高額移籍金の例として挙げつつ「彼(アントニー)にもそれくらい支払われるのだろう。彼らにそれほどの価値があるか? ノーだ。だが支払われる」と語っている。

 一方でユナイテッドOBのポール・スコールズ氏やリオ・ファーディナンド氏は、昨年マンチェスター・シティが獲得したジャック・グリーリッシュを例に挙げつつ、高額の移籍金が選手の重荷やプレッシャーになる可能性に懸念を示している。果たしてアントニーは、ユナイテッドで移籍金に見合う活躍を見せることができるのだろうか。