サッカー日本代表は今月23日にアメリカ代表と、同27日にエクアドル代表と対戦する。いずれの試合もドイツのデュッセルドルフで開催予定だ。

 今回の欧州遠征は11月のカタールワールドカップ前にチームとしてまとまった時間をとって活動できる最後の機会。アメリカ代表戦とエクアドル代表戦はワールドカップ本番を想定した貴重な準備の場になる。

 これら2試合は有観客試合となるため、ワールドカップで対戦する国々に対して手の内を明かすことにもなってしまう。どのチームの関係者が偵察のため観戦に訪れても、公開している以上は文句は言えない。

 しかし、日本代表を率いる森保一監督は「もちろん本大会直前になった時に、試合に向けて非公開で相手にわからない準備をすることはやっていくつもり」と述べた上で、「その前にチームのベースをさらに積み上げていく、レベルアップさせていく部分においては、活動をオープンにして見られてもいい」とワールドカップ本大会での対戦国による視察も妨げない姿勢を示した。

 そして「それよりも大きなメリット」があると森保一監督は言う。日本人が数多く住むデュッセルドルフで日本代表戦を開催することに、重要な意味があるのだ。

「今回デュッセルドルフで活動させてもらって、欧州で生活して頑張っている日本人の方々に応援していただいて、我々日本代表の頑張っている姿を見ていただくことにメリットがあると思っています」

 この意見には日本サッカー協会(JFA)の反町康治技術委員長も同意する。「(カタールワールドカップ)初戦の相手のドイツの地で(試合を)やるのは不思議な感じもしますけど、それよりも自分たちの戦いに集中して、欧州にいる子どもたちや働いている方々にも勇気を与えたい」と語る。

 そして、「これから情報合戦もありますけど、我々としては自分たちが何をできるかに集中してやることが大事だと思うので、相手より自分たちに力を入れる」と、あくまで自分たちにフォーカスする考えを示した。

 アメリカ代表戦もエクアドル代表戦も、すでに数千枚のチケットが売れているという。反町技術委員長によれば「デュッセルドルフには日本人だけで8000人くらいいる」とのこと。周辺の都市や近隣国から日本人が集結すれば、大観衆でドイツにホームの雰囲気を作れるはずだ。

 カタールワールドカップに向けた本番仕様の準備の中で、万全のサポートを受ける日本代表の選手たちが可能性を感じさせるパフォーマンスを披露してくれることを期待したい。

(取材・文:舩木渉)