●10位:林誠道(ツエーゲン金沢)

 2023シーズンのJ2は残すところJ1昇格プレーオフのみ。今後は補強も活発になってくる。J2でプレーする日本人選手の中で最も市場価値のある選手は誰なのか。データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値ランキングの最新版を紹介する。※市場価値、成績は23日時点、価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠

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生年月日:1996年4月4日(27歳)
市場価値:65万ユーロ(約9100万円)
2023リーグ戦成績:35試合7得点2アシスト

 ツエーゲン金沢に所属する27歳の林誠道はJリーグでの経験が豊富な選手だ。同選手は2015年に大阪産業大学附属高からガイナーレ鳥取に加入。同年の開幕戦でいきなりデビューを果たした。プロ1年目のシーズンは途中出場が多く、27試合に出場し1得点1アシストという成績だった。

 林が鳥取で主力に定着したのは2019シーズンだった。8月、10月と月間MVPを2度受賞。シーズン終盤は怪我で離脱するも、リーグ戦26試合の出場でチーム得点王となる11得点を記録した。2020年には同じくJ3のFC今治へ完全移籍している。

 今治でもコンスタントに出場機会を積み重ね、31試合に出場し8得点1アシストの活躍。J3での活躍が認められると、2021年にはモンテディオ山形へ加入となった。J2初挑戦ながらリーグ戦36試合に出場し、6得点3アシストを記録している。そして2022年から金沢でプレーすることとなった。

 2022シーズンは全42試合に出場。キャリアハイとなる13得点の活躍を見せた。市場価値も金沢に来てから急上昇。2021年6月時点では25万ユーロ(約3500万円)だったが、65万ユーロ(約9100万円)まで上げている。急成長を見せた林のポテンシャルはまだ高いだろう。今後の市場価値上昇も期待できる。

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●9位:氣田亮真(ベガルタ仙台)

生年月日:1997年8月12日(26歳)
市場価値:65万ユーロ(約9100万円)
2023リーグ戦成績:38試合6得点4アシスト

 ベガルタ仙台に所属する26歳の氣田亮真はJ2で出場機会を重ね、確実に市場価値を上げている。ジェフユナイテッド市原・千葉U-18出身の同選手は専修大学卒業後の2020年にV・ファーレン長崎に加入。同年2月3日に行われた栃木SCとの開幕戦でいきなりプロデビューを果たした。そして、J2第28節の愛媛FC戦でプロ初ゴールも決めている。

 プロ1年目でリーグ戦32試合に出場し、4得点2アシストを記録した氣田は2021シーズンから当時J1の仙台にプレーの場を移す。サンフレッチェ広島との開幕戦でJ1デビューを果たすと、その後も主力としてプレーし、リーグ戦29試合で3得点を記録した。

 2022シーズンは再びJ2でのプレーとなり、4月度の月間MVPに輝くなどの活躍。33試合に出場し、6得点4アシストを記録している。今季は38試合の出場で前シーズンと同じ成績だった。

 氣田の市場価値は2021年1月時点では35万ユーロ(約4900万円)だったが、その後の活躍により65万ユーロ(約9100万円)にまで上げている。来季以降はさらに市場価値を上げられるだろうか。

●8位:高江麗央(モンテディオ山形)

生年月日:1998年6月27日(25歳)
市場価値:70万ユーロ(約9800万円)
2023リーグ戦成績:18試合0得点1アシスト(FC町田ゼルビア)
16試合0得点2アシスト(モンテディオ山形)

 現在25歳の高江麗央は、今季途中にFC町田ゼルビアからモンテディオ山形に移籍。途中加入ながらも山形の中心選手として活躍している。J1でのプレー経験は、J1昇格プレーオフ(PO)を残す山形にとって大きな力になることだろう。

 熊本出身の高江はロアッソ熊本の下部組織でプレーし、東福岡高校に進学する。2年生の時に全国高校サッカー選手権大会優勝を経験。2017年からガンバ大阪に加入することとなった。プロ1年目は当時J3に参戦していたU-23チームでのプレーが主だったが、2017シーズンはJ3で30試合に出場し、3得点5アシストを記録した。

 2018シーズンの序盤もU-23でのプレーが続いたが、4月18日に行われたルヴァンカップの浦和レッズ戦でスタメン出場し、G大阪のトップチームデビューを果たす。続く4月21日のセレッソ大阪戦でJ1デビューとなった。その後、ルヴァン杯にはコンスタントに出場するも、U-23チームとトップチームを行き来することに。その後、2020年に町田へ期限付き移籍となった。

 町田では出場機会を与えられ、J2初挑戦ながら2020シーズンは累積による出場停止以外の全ての試合に出場し、3得点3アシストを記録。翌シーズンから完全移籍に移行し、その後も町田の中心選手としてプレーし続けた。今季はシーズン途中に山形へ完全移籍となっている。

 高江のG大阪時代の最高市場価値は35万ユーロ(約4900万円)。町田に移籍してからは右肩上がりで、現在は70万ユーロ(約9800万円)の価値がついている。ここまでの活躍を考えれば、まだまだ市場価値は上がるだろう。

●7位:長谷川元希(ヴァンフォーレ甲府)

生年月日:1998年12月10日(24歳)
市場価値:70万ユーロ(約9800万円)
2023リーグ戦成績:39試合7得点6アシスト

 ヴァンフォーレ甲府で背番号10を背負っている長谷川元希は、大宮アルディージャの下部組織出身だ。高校卒業後にトップチームには昇格せず、法政大学に進学することとなった。2020年6月にヴァンフォーレ甲府の特別指定選手に登録され、2021シーズンから正式に加入となった。

 長谷川は加入初年度から主力に定着。4月17日に行われた2021シーズンのJ2第8節松本山雅FC戦でプロ初ゴールを記録した。プロ1年目はJ2で36試合に出場し、7得点5アシストの活躍を果たす。副キャプテンに任命され臨んだ2022シーズンは公式戦45試合に出場し、8得点5アシスト。クラブの天皇杯優勝とAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得に大きく貢献した。今季から背番号10を背負い、公式戦42試合に出場し7得点6アシストの活躍。毎年安定した結果を残している。

 甲府加入当初は5万ユーロ(約700万円)ほどであった長谷川の市場価値は、2021シーズンで出場機会を得ると、2022年1月時点で65万ユーロ(約9100万円)にまで跳ね上がった。現在は70万ユーロ(約9800万円)。プロ入りから安定したプレーを見せる甲府の背番号10の市場価値は、まだまだ跳ね上がるかもしれない。

●6位:長谷川竜也(東京ヴェルディ)

生年月日:1994年3月7日(29歳)
市場価値:70万ユーロ(約9800万円)
2023リーグ戦成績:10試合0得点1アシスト(横浜FC)
8試合1得点1アシスト(東京ヴェルディ)

 横浜FCからの期限付き移籍で東京ヴェルディに在籍するFW長谷川竜也は、J1でのプレー経験が豊富な選手だ。今季途中から東京Vへ加入となったが、8試合に出場して1得点を記録。J1昇格プレーオフ(PO)に臨む東京Vにとって、長谷川の経験は必要不可欠と言えるだろう。

 長谷川は順天堂大学時代の2015年8月に川崎フロンターレの特別指定選手に登録され、2016シーズンから川崎Fに正式加入となった。プロ1年目のシーズンは怪我などに苦しみ、リーグ戦での出場は2試合のみ。翌シーズンは先発も増えて24試合に出場し、5得点2アシストを記録。クラブ史上初のJ1優勝にも貢献した。

 しかし、2018シーズンは出場機会が減ってしまい、リーグ戦はわずか12試合の出場にとどまった。翌シーズンは再び出場機会が増えるも、2020シーズンは怪我の影響もあって12試合の出場に終わるなど、完全にポジションを奪えたとは言えず。2021年12月に横浜FCへの完全移籍が決まった。横浜FCではいきなり主将に任命され、2022シーズンのJ2で38試合に出場し、4得点11アシストの活躍。J1昇格に大きく貢献している。

 長谷川の過去最高の市場価値は2019年12月時点での90万ユーロ(約1.3億円)。そこから大幅に下がることはなく、現在は70万ユーロ(約9800万円)となっている。来年は30歳と節目の歳を迎える長谷川だが、チームをJ1昇格へと導き、自らの価値を上げることができるだろうか。

●5位:鈴木雄斗(ジュビロ磐田)

生年月日:1993年12月7日(29歳)
市場価値:70万ユーロ(約9800万円)
2023リーグ戦成績:38試合3得点10アシスト

 元日本代表GK鈴木康仁氏を父に持つ鈴木雄斗は、J1通算57試合の出場で7得点4アシストと実績のある選手だ。さらにはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)でのプレー経験もある。磐田では2023シーズンに38試合に出場し、3得点10アシストを記録。J1昇格に大きく貢献した。

 横浜F・マリノスユースからのトップチーム昇格は叶わなかった鈴木だが、2012年に水戸ホーリーホックへ加入した。4シーズンで公式戦95試合に出場し、14得点9アシストを記録。2016シーズンからはモンテディオ山形にプレーの場を移すこととなった。

 その後、鈴木は2018シーズンから川崎フロンターレに加入。自身初となるJ1の舞台に挑むこととなったが、選手層の厚い川崎Fではポジションを奪うことができず。2019年にガンバ大阪、2020年に松本山雅FCへ期限付き移籍となる。松本では主力選手として41試合に出場し3得点6アシストを記録。そして、翌シーズンからは磐田でプレーすることとなった。

 山形時代の2018年1月には40万ユーロ(約5600万円)だった市場価値は、G大阪時代の2019年12月には20万ユーロ(約2800万円)に減少。しかし、そこから自らの価値を上げて現在は70万ユーロ(9800万円)となっている。磐田で存在感を発揮している大型MFは、来季もその価値を証明できるだろうか。

●4位:松田陸(ヴァンフォーレ甲府)

生年月日:1991年7月24日(32歳)
市場価値:80万ユーロ(約1.1億円)
2023リーグ戦成績:9試合0得点1アシスト(C大阪)
11試合0得点1アシスト(甲府)

 松田陸はJ1通算216試合に出場した実績を持つ32歳で、今季途中からJ2ヴァンフォーレ甲府に活躍の場を移している。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場する甲府では貴重な同大会経験者でもある。甲府加入後は過密日程の中でリーグ戦11試合に出場している。

 7年半を過ごしたセレッソ大阪ではJ1昇格やYBCルヴァンカップ、天皇杯優勝に貢献している。J1で5位に食い込んだ2019シーズンは不動の右サイドバックとしてミゲル・アンヘル・ロティーナ監督から確固たる信頼を掴み、市場価値は自己最高額の150万ユーロ(約2.1億円)になっていた。その後は年齢とともに下降傾向で、今季開始時点では100万ユーロ(1.4億円)あったが、現在は80万ユーロ(1.1億円)まで下がっている。

 J2リーグは残すところ昇格プレーオフを残すのみとなったが、甲府は最終節に敗れて8位に転落してプレーオフ進出を逃した。松田の期限付き移籍期間は来年1月31日までで、甲府はACLグループステージ2試合を残している。ここまで同大会では出場がないが、松田に出番は回ってくるのだろうか。

●3位:郷家友太(ベガルタ仙台)

生年月日:1999年6月10日(24歳)
市場価値:80ユーロ(約1.1億円)
2023リーグ戦成績:39試合10得点0アシスト

 ベガルタ仙台に所属する郷家友太はまだ24歳ながら、J1通算108試合に出場した実績を持っている。ジュニアユース年代まで仙台の育成組織で過ごし、青森山田を経て神戸で5シーズンプレーした。完全移籍で故郷に戻ってきた今季はチームをJ1昇格へ導けなかったものの、初めてプレーするJ2の舞台で39試合に出場して10得点を記録している。

 卓越したテクニックを武器に攻撃に彩を加えるアタッカーで、10代のときからその才能は注目を集めてきた。青森山田高校では背番号10をつけて全国高校サッカー選手権優勝を経験し、FIFA U-20ワールドカップも経験している。

 10代の頃の輝かしい実績とは対照的に、市場価値は横ばいが続く。プロ2年目の75万ユーロ(約1.1億円)から大きな変化はなく、自己最高額は2022年1月の90万ユーロ(約1.3億円)。現在も80万ユーロ(約1.1億円)で、プロ2年目とほぼ変わっていない。年齢的にはまだまだ価値を高められる可能性はあるが、すべてはパフォーマンス次第といったところだ。

●2位:中島元彦(ベガルタ仙台)

生年月日:1999年4月18日(24歳)
市場価値:80万ユーロ(約1.1億円)
2023リーグ戦成績:32試合6得点5アシスト

 中島元彦はセレッソ大阪からの育成型期限付き移籍で2022シーズンよりベガルタ仙台でプレーしている。C大阪の下部組織出身でU-18所属時代の2016年5月に2種登録され、同月のJ3リーグ第9節、鹿児島ユナイテッド戦でU-23選手としてJリーグデビューを果たした。

 2018年からC大阪のトップチームへ正式昇格となったが、その後もJ1での出場はなくU-23チームでの出場が続いた。2020年7月にアルビレックス新潟に育成型期限付き移籍で加入。主力に定着すると、35試合に出場し5得点3アシストを記録した。翌シーズンはC大阪に復帰となり、J1第8節の横浜F・マリノス戦でJ1デビュー。続く第9節のアビスパ福岡戦で途中出場からJ1初ゴールを決めている。

 2022シーズンからは仙台でプレー。途中加入ながらJ2で33試合に出場し、4得点7アシストを記録。「サポーターが選ぶ年間MVP」にも選出されるほどインパクトを残した。育成型期限付き移籍の期間を1年延長して臨んだ2023シーズンからは背番号7を背負い、リーグ戦32試合に出場し、6得点5アシストの成績を残した。

 中島の市場価値は2019年6月時点では10万ユーロ(約1400万円)。そこから2021年1月には5倍の50万ユーロ(約7000万円)にまで跳ね上がった。翌年6月まで変わらなかったが、J2で出場機会を重ねると、現在は80万ユーロ(約1.1億円)にまで上昇。ここまで大きな成長を見せている24歳の今後の更なる飛躍が期待される。

●1位:見木友哉(ジェフユナイテッド市原・千葉)

生年月日:1998年3月28日(25歳)
市場価値:80万ユーロ(約1.1億円)
2023リーグ戦成績:41試合7得点2アシスト

 ジェフユナイテッド市原・千葉で背番号10を背負うMF見木友哉は、大学卒業後から5年間の在籍でJ2リーグ通算165試合に出場し、30得点15アシストを記録している。神奈川県出身の同選手は小学生時代は湘南ベルマーレ、中学時代は横浜FCの下部組織に在籍。高校では横川武蔵野FCユースに所属し、その後関東学院大学に進学した。
 
 大学在学時にジェフ千葉の特別指定選手に登録され、2019年7月7日の徳島ヴォルティス戦でJリーグデビューを果たし、いきなり初アシスト。その約1ヶ月後の8月18日の大宮アルディージャ戦で初ゴールを記録した。特別指定選手ながら2019シーズンは9試合の出場となった。

 2020シーズンからの正式加入以降、見木はジェフ千葉一筋でプレー。2021シーズンは全42試合に出場し、チーム得点王となる14得点を記録した。翌シーズンから10番をつけ、今季も主力として活躍し、チームのJ1昇格プレーオフ進出に貢献している。

 市場価値の過去最高額は、今年1月に記録された10万ユーロ(約1.3億円)。現在は80万ユーロ(約1.1億円)と市場価値は多少下がったが、2021年1月時点の30万ユーロ(約4200万円)からは倍以上も上がっている。まだまだ価値を高められる可能性を秘めているだろう。

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