明治安田生命Jリーグは2023シーズンの全日程を終えてオフシーズンに入った。来年の元日にはサッカー日本代表の国際親善試合が控えているが、メンバーに入るJリーガーは何人いるのだろうか。今回は、J1全18クラブ(2023シーズン)の各クラブから1人ずつ、代表候補になり得る選手を推薦する。※代表に定着している選手は対象外とし、ポジションバランスを考慮して選出している。
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●ゴールキーパー

小島亨介(アルビレックス新潟)
生年月日:1997年1月30日(26歳)
2023リーグ戦成績:30試合34失点

 日本代表のGKは大迫敬介と鈴木彩艶を軸に起用されている。そこに10月に途中離脱となった前川黛也とその代わりに追加招集された小島亨介など、国内組が候補に名を連ねる。11月は前川が招集されたが、Jリーグでのパフォーマンスを見る限り、小島にも引けを取らない魅力がある。

 最大の武器はアルビレックス新潟のスタイルを支える高いビルドアップ能力で、精度の高いショートパスを駆使して最後方でパスの受けどころとなっている。さらに目覚ましいのはシュートストップの技術だ。ペナルティーエリアにおけるセーブパンチ成功率が35.8%でリーグ最高となっており、何度も新潟のピンチを救ってきた。

 直近のリーグ戦でベンチ入りした中村航輔など、海外組にも候補者は多い。絶対的な地位を確立するまでに至った選手はいないだけに、小島にもチャンスはあるはずだ。

日本代表にJ1リーグ全18クラブから選出 全選手紹介
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●センターバック

岡村大八(北海道コンサドーレ札幌)
生年月日:1997年2月15日(26歳)
2023リーグ戦成績:31試合1得点0アシスト

山川哲史(ヴィッセル神戸)
生年月日:1997年10月1日(26歳)
2023リーグ戦成績:26試合0得点1アシスト

藤井陽也(名古屋グランパス)
生年月日:2000年12月26日(22歳)
2023リーグ戦成績:34試合2得点3アシスト

 センターバックには3人が挙がった。当時J3だったザスパクサツ群馬でプロキャリアをスタートさせ、ルーキーイヤーに当時JFLのテゲバジャーロ宮崎に期限付き移籍している苦労人だ。翌2020シーズンはJ2に昇格した群馬でリーグ戦全試合に出場し、J1北海道コンサドーレ札幌に完全移籍で加入した。183cmという身長はセンターバックとしては平均的だが、85kgという体重が示すように、屈強なフィジカルで大柄な相手選手から自由を奪う。札幌のマンツーマンディフェンスに欠かせない守備の要である。

 さらに、ヴィッセル神戸のリーグ優勝に貢献した山川哲史も見逃せない。筑波大学時代は三笘薫の同級生で、三笘や上田綺世らとともにプレーしたユニバーシアード日本代表メンバーの一員でもある。神戸に加入した2020シーズンはリーグ戦5試合の出場に留まったが、年々出場機会を増やしている。昨季まではサイドバックで起用されることが多かったが、今季はセンターバックが主戦場に。泥臭い競り合いやシュートブロックで身体を張り続けた山川は、日本代表候補に連ねるにふさわしい活躍を今季は見せたと言えるだろう。

 3人目は藤井陽也。名古屋グランパスではフィールドプレーヤーで唯一全試合に先発している。空中戦の強さやカバーリング能力の高さに加え、今季は攻撃面での活躍も光る。キャリー能力だけではなく、自らゴールを狙う場面も少なくなく、5月3日の神戸戦では起死回生のスーパーゴールを決めている。追加招集という形で3月に日本代表に招集されたものの、以降は選出されていない。もう1度どこかでチャンスがあってもいいだろう。

●サイドバック

永戸勝也(横浜F・マリノス)
生年月日:1995年1月15日(28歳)
2023リーグ戦成績:27試合2得点1アシスト

長沼洋一(サガン鳥栖)
生年月日:1997年4月14日(26歳)
2023リーグ戦成績:32試合10得点4アシスト

福田心之助(京都サンガF.C.)
生年月日:2000年9月4日(23歳)
2023リーグ戦成績:21試合3得点1アシスト

 横浜F・マリノスからは永戸勝也を推薦する。10月に右ハムストリングの肉離れにより戦線離脱し、永戸は一足先にシーズン終了となってしまったが、それまでの活躍は素晴らしかった。ベガルタ仙台時代に10アシストを記録しているように、精度の高いキックが武器だったが、デュエルの局面でのたくましさも増した。173cmと上背はないが、空中戦勝率は63.5%と高く、身長をハンデにしていない点は日本代表でも活かされるだろう。

 もう1人のサイドバックはサガン鳥栖の長沼洋一。アカデミー出身のサンフレッチェ広島からJ2への期限付き移籍で経験を積んできたが、昨夏にサガン鳥栖に完全移籍している。左ウイングバックや両サイドハーフがメインになっているものの、現在の日本代表に置き換えて考えるとサイドバックなら食い込める余地がある。今季チームトップの10得点を挙げた得点力も武器になるだろう。

 将来性という意味では福田心之助を挙げたい。北海道コンサドーレ札幌のアカデミー出身の福田は、京都サンガに加入した今季、右サイドバックのレギュラーに定着した。長友佑都や室屋成を輩出した明治大学出身で、攻守に穴のないサイドバックに成長している。最終ラインで体を張ってデュエルを制し、攻め上がってゴール前に飛び込んでいく姿は、左右の違いはあれど長友を彷彿とさせる。今すぐにとはいかないかもしれないが、近い将来に日本代表のユニフォームに袖を通す機会があるかもしれない。

●ミッドフィールダー

井上潮音(横浜FC)
生年月日:1997年8月3日(26歳)
2023リーグ戦成績:34試合3得点1アシスト

樋口雄太(鹿島アントラーズ)
生年月日:1996年10月30日(27歳)
2023リーグ戦成績:33試合3得点12アシスト

脇坂泰斗(川崎フロンターレ)
生年月日:1995年6月11日(28歳)
2023リーグ戦成績:30試合9得点6アシスト

小泉慶(FC東京)
生年月日:1995年4月19日(28歳)
2023リーグ戦成績:33試合1得点0アシスト

山本悠樹(ガンバ大阪)
生年月日:1997年11月6日(26歳)
2023リーグ戦成績:26試合0得点4アシスト

満田誠(サンフレッチェ広島)
生年月日:1999年7月20日(24歳)
2023リーグ戦成績:23試合4得点5アシスト

伊藤敦樹(浦和レッズ)
生年月日:1998年8月11日(24歳)
2023リーグ戦成績:33試合2得点5アシスト

柴山昌也(セレッソ大阪)
生年月日:2002年7月2日(21歳)
2023リーグ戦成績:9試合0得点0アシスト(C大阪)

 遠藤航と守田英正という実力者が軸となり、2列目には三笘薫や久保建英といった才能がひしめく。残された枠を掴むには相当なアピールが必要になるが、それでもチャンスがないわけではない。

 降格することになった横浜FCからはボランチでゲームメイク力に長ける井上潮音を推薦する。さらに今季12アシストを記録した樋口雄太は、日本代表に欠けているセットプレーからのチャンスメイクに期待できる。そういった意味では、後半戦で傑出したパフォーマンスを見せた川崎フロンターレの脇坂泰斗も推したいところだ。伊藤敦樹は説明不要だろう。代表に定着しつつある存在で、左膝の負傷からも復帰。再び代表候補に名を連ねるはずだ。

 守備的なタスクを担える6番タイプの存在としては、FC東京の小泉慶を挙げたい。運動量豊富にピッチを駆け回り、ピンチの芽を摘んで攻撃につなげる能力はJリーグ屈指のレベル。遠藤と守田ともう1人、そういった立ち回りができるボランチを1人置いておきたいはずだ。浮き沈みの激しいシーズンとなったガンバ大阪の中盤に定着した山本悠樹も、異なる特徴を持つ6番タイプとして候補に入ってくるはずだ。

 攻撃的なポジションとして候補に挙がるのは、サンフレッチェ広島の満田誠。EAFF E-1サッカー選手権で日本代表デビューしている満田は、今年5月に右ひざを負傷して長期にわたって離脱した。ただ、復帰後は素晴らしいパフォーマンスを見せており、サイドでも中盤でも輝けるのも日本代表に推したいポイントになる。セレッソ大阪からは来季以降への期待値を込めて柴山昌也を入れた。大宮アルディージャではサイドでプレーすることが多かったが、今季終盤はインサイドハーフで新境地を開拓している。

●フォワード

大橋祐紀(湘南ベルマーレ)
生年月日:1996年7月27日(27歳)
2023リーグ戦成績:23試合13得点3得点

細谷真大(柏レイソル)
生年月日:2001年9月7日(22歳)
2023リーグ戦成績:34試合14得点0アシスト

山岸祐也(アビスパ福岡)
生年月日:1993年8月29日(30歳)
2023リーグ戦成績:34試合10得点4アシスト

 FWにはJリーグで得点という結果を残した3人が入る。大迫勇也に次ぐ日本人2位タイの14得点を挙げた細谷真大は11月に追加招集されて日本代表デビューを果たした。パリ五輪世代のエース格だが、その前に日本代表に定着できるかもしれない。大橋祐紀は自己最多の13得点を挙げた。これまでは怪我に悩まされ、フル稼働できたシーズンは少ないが、今季は開幕節のハットトリックを皮切りにゴールを量産した。

 アビスパ福岡からは山岸祐也を推したい。2年連続で2桁得点を挙げたストライカーだが、J2で7シーズンプレーした苦労人でもある。ボールキープ力に優れ、ボックス内でのシュートパターンも豊富。3人に共通するのは強さと泥臭さを兼ね備えたプレースタイルで、2列目に技術力に長けたタレントが揃う日本代表にもフィットするのではないだろうか。

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