明治安田Jリーグの2024シーズンが2月23日に開幕する。J1リーグで最も高い市場価値を持つのはどのクラブなのか。今回はデータサイト『transfermarkt』が算出した最新版のJ1リーグクラブ市場価値をランキング形式で紹介する。※市場価値は2月19日時点。
———————————–

●10位:名古屋グランパス

監督:長谷川健太
2023リーグ戦成績:6位(14勝10分10敗)
総市場価値:1465万ユーロ(約20億5100万円)
最高額選手:キャスパー・ユンカー

 長谷川健太監督体制で3年目の名古屋グランパスは、2023シーズンのJ1リーグで安定して高い順位を維持し6位でフィニッシュした。現在の市場価値は、リーグで10位の1465万ユーロ(約20億5100万円)である。

 チームの市場価値最高額は、キャスパー・ユンカーの170万ユーロ(約2億3800万)だ。昨季のリーグ戦で16得点を挙げたエースが浦和レッズから完全移籍に切り替わって残留となったことは大きな意味があるだろう。そのほかに前線では、アビスパ福岡から加入した山岸祐也が100万ユーロ(約1億4000万円)の市場価値で、豪華な並びと言えそうだ。

 中盤では、昨季途中から加入した森島司が140万ユーロ(約1億9600万円)、稲垣祥が120万ユーロ(約1億6800万円)で、センターラインは市場価値から考えても強力なメンバーがそろっている印象を受ける。最終ラインには、Kリーグ屈指のCBと評判のハ・チャンレ(80万ユーロ=約1億1200万円)が加入しており、こちらも注目が集まるだろう。

 中谷進之介、藤井陽也、丸山祐市といった選手の退団は痛手だが、チームの総市場価値は1年前の同時期の1421万ユーロ(約19億8940万円)からわずかに上昇している。新戦力がうまく適応すれば、昨季以上の成績を目指せるかもしれない。

J1リーグ最高額はどこだ! クラブ市場価値ランキング1〜10位 全選手紹介
J1リーグ最高額はどこだ! クラブ市場価値ランキング1位
J1リーグ最高額はどこだ! クラブ市場価値ランキング2位

●9位:サンフレッチェ広島

監督:ミヒャエル・スキッベ
2023リーグ戦成績:3位(17勝7分10敗)
総市場価値:1486万ユーロ(約20億8040万円)
最高額選手:ピエロス・ソティリウ

 サンフレッチェ広島の総市場価値は、J1・20チーム中9位の1486万ユーロ(約20億8040万円)だ。

 チーム市場価値最高額は、ピエロス・ソティリウの140万ユーロ(約1億9600万円)。昨季はケガによる離脱もあってJリーグでの得点数は「4」とふるわず、市場価値を大幅に下げているが、それでも決定力の高さは評価されており、シーズンを通してプレーしてもらいたいところだろう。

 これに次ぐのが、マルコス・ジュニオール、大迫敬介、荒木隼人の3人で、120万ユーロ(約1億6800万円)で並んでいる。野津田岳人(90万ユーロ=約1億2600万円)と満田誠(85万ユーロ=約1億1900万円)も高い市場価値で、各ポジションに有力選手をそろえている。

 新加入選手で最も市場価値が高いのは、京都サンガF.C.への期限付き移籍から復帰したイヨハ理ヘンリーと大橋祐紀の35万ユーロ(約4900万円)で、ビッグネームの到着はなかったが、今オフは昨季の主力が退団していないことが大きい。ミヒャエル・スキッベ監督の下、2年連続で3位に入ったチームは、虎視眈々とタイトルを狙っているはずだ。

●8位:FC町田ゼルビア

監督:黒田剛
2023リーグ戦成績:J2・1位(26勝9分7敗)
総市場価値:1620万ユーロ(約22億6800万円)
最高額選手:ドレシェヴィッチ

 2023シーズンのJ2を圧倒的な強さで制したFC町田ゼルビアは、積極補強で戦力の充実を図り、J1で8位となる1620万ユーロ(約22億6800万円)の総市場価値のチームをつくった。

 チームの市場価値最高額は、トルコのファティ・カラギュムリュクから加入したドレシェヴィッチで190万ユーロ(約2億6600万円)だ。さらに、市場価値70万ユーロ(約9800万円)の元日本代表・昌子源が鹿島アントラーズから加わり、経験豊富な最終ラインができあがっている。

 昨季のJ2で18得点6アシストの活躍を見せたエリキが170万ユーロ(約2億3800万円)でチーム2位。新加入で10番を付けるナ・サンホが110万ユーロ(約1億5400万円)で3番手の市場価値だ。

 昨季の守護神であるポープ・ウィリアムは横浜F・マリノスに移籍したが、ガンバ大阪から期限付きで谷晃生(40万ユーロ=約5600万円)が加わり、水戸ホーリーホックからは完全移籍で山口瑠伊(30万ユーロ=約4200万円)も加入し、GKは選手層に厚みが増した。

 町田はJ1昇格に伴って大幅なメンバーの入れ替えがあったため、改めて黒田剛監督の手腕が問われることになるだろう。それでも、市場価値の上では十分にJ1で戦えるメンバーをそろえたと言えそうだ。

●7位:鹿島アントラーズ

監督:ランコ・ポポヴィッチ
2023リーグ戦成績:5位(14勝10分10敗)
総市場価値:1640万ユーロ(約22億9600万円)
最高額選手:鈴木優磨、チャヴリッチ

 2023シーズンの鹿島アントラーズは5年連続無冠という結果に終わり、岩政大樹監督に代えて、ランコ・ポポヴィッチ監督を招へいし、新たなスタートを切る。

 チームの市場価値最高額は昨季から鈴木優磨だが、新加入のチャヴリッチが200万ユーロ(約2億8000万円)で並んでおり、どのようなパフォーマンスを見せるかに注目だ。そのほかでは、サイドからの突破力が評価されているギリェルメ・パレジも新加入で、市場価値95万ユーロ(約1億3300万円)となっている。

 そのほかでは、抜群のキック精度を武器に好機を演出する樋口雄太が130万ユーロ(約1億8200万円)、柴崎岳と佐野海舟が100万ユーロ(約1億4000万円)の市場価値となっており、センターラインが強力だ。

 ディエゴ・ピトゥカの退団などがあった鹿島は、外国人選手が3人でこのランキングのトップ10では最少タイだ。さらに、平均年齢24.7歳は20チーム中2番目に若い。まだ市場価値が付いていない大卒ルーキーの右サイドバック、濃野公人などの若手がシーズン中に価値を高めていくことが、チームの飛躍につながりそうだ。

●6位:川崎フロンターレ

監督:鬼木達
2023リーグ戦成績:8位(14勝8分12敗)
総市場価値:1655万ユーロ(約23億1700万円)
最高額選手:エリソン

 川崎フロンターレの総市場価値は、1655万ユーロ(約23億1700万円)で6位となっている。

 最高額はサンパウロから加入したFWエリソンで、市場価値は300万ユーロ(約4億2000万円)だ。チーム2位の脇坂泰斗が120万ユーロ(約1億9600万円)で、ブラジルの名門からきた助っ人はダントツの市場価値であり、大きな期待が寄せられる。

 その他の新加入では、ガンバ大阪で飛躍した山本悠樹や(60万ユーロ=約8400万円)、ゼ・ヒカルド(50万ユーロ=約7000万円)などが比較的高い市場価値となっている。ブラジル人のパトリッキ・ヴェロンは30万ユーロ(約4200万円)の市場価値だが、まだ19歳の若手MFで、市場価値を劇的に高める可能性があるはずだ。

 川崎フロンターレは山根視来、レアンドロ・ダミアン、宮代大聖、登里享平といった選手が去り、穴埋めがうまくいくかどうかが浮沈のカギになるだろう。それでも、チーム力がリーグ屈指であることは間違いない。

●5位:横浜F・マリノス

監督:ハリー・キューウェル
2023リーグ戦成績:2位(19勝7分8敗)
総市場価値:1693万ユーロ(約23億7020万円)
最高額選手:アンデルソン・ロペス

 ケヴィン・マスカット監督に別れを告げて、ハリー・キューウェル監督を迎えた横浜F・マリノスの総市場価値は、J1で5位の1693万ユーロ(約23億7020万円)だ。

 攻撃的なスタイルが持ち味の横浜FMは、高額市場価値の選手もアタッカーに多い。昨季のJ1得点王であるアンデルソン・ロペスがチームで最も高い160万ユーロ(約2億2400万円)で、エウベルが130万ユーロ(約1億8200万円)で続いている。25歳のヤン・マテウスは昨季のJ1で6得点11アシストを記録しており、市場価値を75万ユーロ(1億500万円)まで上昇させた。

 西村拓真の移籍で100万ユーロ(約1億4000万円)超えの選手が1人減ったものの、キャプテンを務める喜田拓也が120万ユーロ(約1億6800万円)、昨季途中に加入したナム・テヒが90万ユーロ(約1億2600万円)で、中盤にも優秀な選手がそろっている。

 主な新戦力では、3年ぶりの復帰となる天野純が70万ユーロ(約9800万円)、ポープ・ウィリアムが45万ユーロ(約6300万円)で、総市場価値を劇的に上げるようなビッグネームは加わっていない。昨年の同時期の総市場価値は1823万ユーロ(約25億5220万円)で、昨季よりやや下がっている。

●4位:セレッソ大阪

監督:小菊昭雄
2023リーグ戦成績:9位(15勝4分15敗)
総市場価値:1740万ユーロ(約24億3600万円)
最高額選手:ヴィトール・ブエノ

 小菊昭雄監督体制で4シーズン目を迎えるセレッソ大阪は、総市場価値が1740万ユーロ(約24億3600万円)でJ1で4位だ。新加入のヴィトール・ブエノがチーム最高額で、250万ユーロ(約3億5000万円)となっている。

 セレッソ大阪は、マテイ・ヨニッチ、鈴木徳真、山中亮輔といった中心選手がチームを去った。その一方で、ヴィトール・ブエノのほかに、北海道コンサドーレ札幌からルーカス・フェルナンデスと田中駿汰(いずれも80万ユーロ=約1億1200万円)が加入した。10番を着る田中は札幌でセンターバック起用が多かったが、セレッソ大阪では中盤起用が予想されている。

 市場価値でヴィトール・ブエノに次ぐのは、AFCアジアカップにおける日本代表での活躍も記憶に新しい毎熊晟矢(130万ユーロ=約1億8200万円)だ。その下に、レオ・セアラ(100万ユーロ=約1億4000万円)、清武弘嗣(90万ユーロ=約1億2600万円)と続いている。香川真司(70万ユーロ=約9800万円)など経験豊富な選手もおり、ベテランがシーズンを通して活躍できれば、上位進出も可能な陣容と言えそうだ。

●3位:ガンバ大阪

監督:ダニエル・ポヤトス
2023リーグ戦成績:16位(9勝7分18敗)
総市場価値:1765万ユーロ(約24億7100万円)
最高額選手:ウェルトン・フェリペ

 ダニエル・ポヤトス体制2シーズン目のガンバ大阪は、今オフにチームの総市場価値を高めた。

 特にチームの総市場価値に大きな影響を与えているのは、2月に加入が決まったブラジル人FWウェルトン・フェリペで、市場価値はチーム最高の220万ユーロ(約3億800万円)である。

 そのほかで注目の新戦力では、中谷進之介が130万ユーロ(約1億8200万円)でチーム3位となった。昨季のガンバ大阪はリーグワーストタイの61失点を喫しており、最終ラインのテコ入れをした形だ。そのほかにも、松田陸(80万ユーロ=約1億1200万円)、山田康太(75万ユーロ=約1億500万円)など、新加入選手がチーム上位につけている。

 昨季からの戦力としては、中盤で見事な働きをしたネタ・ラヴィが150万ユーロ(約2億1000万円)、ダワンが100万ユーロ(約1億4000万円)と高い市場価値だ。かつてブンデスリーガでプレーした元日本代表FWの宇佐美貴史は市場価値70万ユーロ(約9800万円)でチーム8位タイである。

 ガンバ大阪の昨年2月時点の総市場価値は1633万ユーロ(約22億8620万円)で、昨季以上にファンの期待は高まっているはず。今季はその期待に応えられるだろうか。

●2位:ヴィッセル神戸

監督:吉田孝行
2023リーグ戦成績:1位(21勝8分5敗)
総市場価値:1813万ユーロ(約25億3820万円)
最高額選手:武藤嘉紀

 ヴィッセル神戸は悲願の初優勝を成し遂げた2023シーズンから主力を維持しつつ、選手層を厚くした。

 チーム最高額は、昨季の優勝に大きく貢献した武藤嘉紀の180万ユーロ(約2億5200万円)だ。22得点7アシストで優勝の原動力となった大迫勇也は、33歳という年齢による下落もあって、90万ユーロ(約1億2600万円)の市場価値だが、リーグ屈指の前線であることに疑いの余地はない。

 川崎フロンターレから新加入で、前線の複数ポジションを任せられる宮代大聖も90万ユーロの市場価値だが、こちらはまだ23歳と若い。昨季はやや伸び悩んだ印象があるだけに、神戸でさらに価値を高める可能性もあるだろう。

 キャプテンを務める山口蛍も33歳でピーク時の200万ユーロ(約2億8000万円)に比べると市場価値は下がっているものの、90万ユーロは十分に高い評価と言える。齊藤未月がケガで長期離脱中であることもあり、井手口陽介(60万ユーロ=約8400万円)が加わったことも大きなプラスになりそうだ。

 総市場価値で首位と大きな差がある神戸だが、昨季の主力が市場価値のピークを過ぎた元日本代表のベテラン勢ということで、戦力としてはもっと高く評価されてもいいかもしれない。近年お馴染みだったビッグネームの補強はなく、堅実にチーム力を高めた印象だ。

●1位:浦和レッズ

監督:ペア・マティアス・ヘグモ
2023リーグ戦成績:4位(15勝12分7敗)
総市場価値:2538万ユーロ(約35億5320万円)
最高額選手:サミュエル・グスタフソン、オラ・ソルバッケン

 2023シーズンもリーグ最高額だった浦和レッズは、このオフでさらにチームの総市場価値を高め、ダントツの2538万ユーロ(約35億5320万円)となった。

 リーグ屈指のセンターバックであるアレクサンダー・ショルツは、220万ユーロ(約3億800万円)の市場価値で、2023シーズンのJリーグ全体の最高市場価値だった。今冬の移籍市場では、それを超える300万ユーロ(約4億2000万円)の市場価値であるサミュエル・グスタフソンとオラ・ソルバッケンが加入している。

 そのほかでは、清水エスパルスからの新加入であるチアゴ・サンタナと、昨季途中に加入した中島翔哉が160万ユーロ(約2億2400万円)、主将の酒井宏樹が140万ユーロ(約1億9600万円)など、9選手が100万ユーロ(約1億4000万円)を超えており、選手層も申し分ない。

 新戦力は上記の3人のほかにも、FC東京から加入した渡邊凌磨(70万ユーロ=約9800万円)など、実力者を迎えている。

 市場価値とチーム力が必ずしも一致するわけではないとしても、優勝を逃すことは許されないほどのメンバーをそろえたと言えそうだ。

【2024年】J1リーグ戦力総合評価ランキング1〜10位。優勝候補はどこだ? 全20クラブを格付け!
【一覧】Jリーグ移籍情報2024 新加入・昇格・退団・期限付き移籍・現役引退
Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング。人気や育成、成績など各指標からJ1〜J3全60クラブを順位化