●DF:ベン・チルウェル(イングランド代表)
直近の2シーズンはチェルシーにとって困難を極めるものだったが、今夏にエンツォ・マレスカが新監督に就任すると、再び強豪の一角として上位争いを演じている。多くの選手が新体制の戦力となれた一方で、アピールに失敗した選手もいる。今回は、来年1月にも出番を求めてチェルシーを去る可能性がある選手をピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
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生年月日:1996年12月21日
24/25リーグ戦成績:0試合0得点0アシスト
チェルシーの副キャプテンが屈辱的な扱いを受けている。在籍5年目を迎えたベン・チルウェルは、プレミアリーグ第9節終了時点でリーグ戦では一度もメンバー入りを果たしておらず、UEFAカンファレンスリーグの登録メンバーからも外れている。
エンツォ・マレスカ監督の中での序列が低いのは明確で、左サイドバック(SB)の選手に偽SBのタスクを与える機会が多いことが最大の理由だろう。
オーソドックスなSBのチルウェルは、左サイドをアップダウンしてこそ持ち味を発揮するタイプで、中盤の一角でビルドアップに参加することで彼の良さが活きる可能性は低い。
戦術的な側面から序列が下がったうえに、怪我が多いのもネックで、昨季はシーズンの大半をハムストリングと膝の怪我で離脱をしていた。
夏の移籍市場の時点で明らかな構想外だったのにも関わらず買い手がつかなかったのは、稼働率の悪さに加えて、週給19万ポンド(約3610万円)とも言われる高額な給与の影響が大きいだろう。
この額に近い給与を支払うことができるのはビッグクラブしかない。買い手も限られている中で今季前半戦は、リザーブチームを含めてアピールの場が与えられておらず、完全な構想外においても放出は困難を極めるだろう。
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●FW:ミハイロ・ムドリク(ウクライナ代表)
生年月日:2001年1月5日
24/25リーグ戦成績:5試合0得点0アシスト
ミハイロ・ムドリクはチェルシーの背番号10に相応しい活躍をすることができていない。出場機会も限定的となっている中で、彼が放出候補の一人になるのは自然な流れだろう。
プレミアリーグ第9節終了時点で5位につける好調なチームとは対照的に、ウクライナ代表FWは序列を下げており、負傷離脱がないのにも関わらずリーグ戦では5試合にしか出場できていない。
第2節ウォルバーハンプトン戦が唯一の先発出場で、不甲斐ないパフォーマンスに終わったことから、この試合も前半のみでベンチへと退いていた。
こうした序列ダウンは、左ウイング(WG)でプレーできる選手が多いことが影響しているだろう。今夏だけでチェルシーはペドロ・ネト、ジョアン・フェリックス、ジェイドン・サンチョの3人を獲得しており、彼らは全員ムドリクと同じポジションでプレーできる選手たちだ。
この3人は左WG以外でもプレーできる万能性を備えているが、ムドリクは左WGのスペシャリストであり、起用できるポジションが少ないことも出場機会が減っている要因の一つだと考えられる。
それでもエンツォ・マレスカ監督はUEFAカンファレンスリーグ(ECL)と国内カップ戦ではムドリクを左WGで先発起用しており、特にECLではその期待に応えるような得点に絡む活躍をみせている。
ただ、7000万ユーロ(約112億円)という高額な移籍金で獲得した選手がカップ戦要員となっている現状は上手く行っているとは言い難く、現状の戦力バランスを考えても仮に彼が移籍をしたとしてマイナスはほとんどないだろう。
●DF:アクセル・ディサシ(フランス代表)
生年月日:1998年3月11日
24/25リーグ戦成績:2試合0得点0アシスト
センターバック(CB)と右サイドバック(SB)でプレーできるアクセル・ディサシも出場機会を大きく減らしている選手の一人だ。プレミアリーグで31試合に出場した昨季から一転して今季は大きく序列を下げており、10月末の時点では完全なカップ戦要員となっている。
CBと右SBをこなせるサブは、主力が負傷離脱する可能性があることを踏まえると貴重な存在だ。ただ、現在チェルシーが抱えている課題を踏まえると、放出候補に挙げられても不思議ではない。
その課題こそ失点の多さだ。エンツォ・マレスカのチームはプレミアリーグ第9節終了時点で19ゴールと得点を量産している一方で、失点が11と多く、守護神のロベルト・サンチェスのビッグセーブに救われたシーンも少なくない。
DF陣のアップデートは以前から指摘されていた問題でありながら、今夏はトシン・アダラビオヨとレナト・ベイガの2人しか補強しておらず、前線の陣容と比べるとタレント不足が露呈している。
タレント不足でありながらDFの数そのものは足りており、誰かを追加するのであれば、同時に放出も検討しなければいけない状況にある。となれば、本職のCBではなく、右SBでの起用が続いているディサシが放出候補に挙げられるのは必然だろう。
マレスカ監督が求めるプレースタイルにも合致していないことから1月の移籍市場で放出となっても驚きはない。
●MF:カーニー・チュクウェメカ(イングランド代表)
生年月日:2003年10月20日
24/25リーグ戦成績:0試合0得点0アシスト
現状のカーニー・チュクウェメカに最も似合う言葉は“ガラスの天才”だろう。2021年夏に行われたU-19欧州選手権の優勝メンバーは怪我での離脱を繰り返している。
マウリシオ・ポチェッティーノが率いていた昨シーズン序盤はチュクウェメカにとって大きなチャンスだった。
プレシーズンでアピールに成功すると、開幕から2試合連続でスタメンに名を連ね、ウェストハムとの第2節では得意な形からプレミアリーグ初ゴールを記録。このままレギュラーに定着するかと思われたが、初ゴールを決めた直後に膝を痛めると、そこから何度も悲劇が襲った。
怪我と復帰を繰り返すようになり、結果として2023/24シーズンは5度も負傷離脱を繰り返した。彼が試合に出場することができない間に他の選手はアピールに成功し、今夏に就任したエンツォ・マレスカ新監督へのアピールも失敗に終わってしまった。
選手層が厚いことから、プレミアリーグではベンチに入ることもほとんどできず、10月末の時点ではUEFAカンファレンスリーグ(ECL)とリーグカップでそれぞれ1試合ずつの途中出場に留まっている。このまま試合に出ることができない状況が続くのであれば、早ければ冬の移籍市場で移籍する可能性が高いだろう。
ただ、ネックになりそうなのが週給10万ポンド(約1900万円)という高い給与で、ほとんどトップチームで実績がない若手にこれだけのお金を支払うことができるクラブは限られてくる。イングランドでも屈指の才能を誇る若手はこのまま燻ってしまうのだろうか。
●DF:ブノワ・バディアシル(フランス代表)
生年月日:2001年3月26日
24/25リーグ戦成績:1試合0得点0アシスト
ブノワ・バディアシルはチェルシーが崩壊していた2022/23シーズンの後半戦に最終ラインの救世主として迎えられた。しかし、その半年後にブライトンからの期限付き移籍から復帰をしたレヴィ・コルウィルとのポジション争いに完敗してしまった。
このフランス人DFの評価が低いままなのは、試合によってパフォーマンスのムラが激しいからだ。相手FWを完封するような活躍をみせた次の試合であってもあっさりとした対応で失点に絡むなど、対人戦で怪しさを覗かせるシーンも少なくない。
現在の序列は、モナコ時代にコンビを組んでいたアクセル・ディサシと同じくカップ戦要員で、プレミアリーグでの出場機会はリバプールとの第8節の途中出場のみ。
10月末の時点では負傷離脱がないにもかかわらず、すでに4試合もメンバー外となるなど、エンツォ・マレスカ監督の中での優先順位が低くなっているのは明らかだ。
バディアシルが定位置を確保するのに苦しんでいる中で、チェルシーは守備に課題を抱えており、近い将来にも新たなレギュラークラスのセンターバック(CB)を獲得するかもしれない。
となれば、序列が低い余剰戦力の放出もマストとなり、オファー次第ではこの左利きCBが売却となる可能性もあるだろう。
●MF:チェーザレ・カザデイ(U-21イタリア代表)
生年月日:2003年1月10日
24/25リーグ戦成績:0試合0得点0アシスト
チェーザレ・カザデイは2023年夏に行われたU-20ワールドカップ(W杯)で大会MVPと得点王に輝いた。そんな逸材も今冬に新たな活躍の場を求めるかもしれない。
彼がイタリアの未来を嘱望されるタレントであることは間違いないが、所属するチェルシーでは出場機会を確保することに大苦戦。プレミアリーグでは第9節終了時点で一度も出場機会がなく、10月末の時点ではUEFAカンファレンスリーグ(ECL)とリーグカップの計3試合のみの出場に留まっている。
カップ戦でのパフォーマンスは素晴らしいが、それがプレミアリーグでの出場機会増加に繋がっていないのが厳しさを物語っている。
チェルシーの中盤は選手層が厚く、カサデイの前にはレギュラー格のモイセス・カイセド、エンソ・フェルナンデス、ロメオ・ラヴィアに加え、指揮官がレスターから連れて来たキアナン・デューズバリー=ホールも立ちはだかっている。
トップチームでの経験が豊富な上に、実力も十分に兼ね備えている彼らを差し置いて、カサデイを起用しなければいけない理由はあまり見つからない。エンツォ・マレスカ監督とは昨季前半戦に期限付き移籍先のレスターで半年間共闘した経験があったが、そのハンデを活かしきれなかった現状を踏まえると、冬の移籍市場で移籍をするのが最善策となるかもしれない。
【了】
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