以下は読者のグレースから寄せられた便りと、私からの回答だ。

-----------------------------

私は現在フルタイムで勤務中ですが、もっと良い仕事を探しています。

転職活動を始めたところ、数人のリクルーターから連絡があったのですが、現在課題にぶつかっています。

午前8時半から午後5時の間は面接に対応できないと伝えると、リクルーターがいら立ってしまうのです。現職は5時に退勤なので、5時半よりも前に採用面接を入れたくありません。

新しい仕事を見つける前に現職を失う金銭的余裕はないので、慎重に行動する必要があります。

現状では、上司にこれから何か特別な予定があるのではと疑われないよう、勤務後にスターバックスのトイレでメイクを直してから面接に向かっています。

リクルーターの一人からは「病欠したら?」とも言われましたが、年4日しかない傷病休暇を1時間の面接のためだけに取得したくありません。

別のリクルーターからは、自分の担当企業は午後5時以降に面接をしないと言われました。企業側は「スケジュールの問題は候補者の問題であって、私たちの問題ではない」と言っているそうです。

フルタイムで就業中だと、勤務時間後にしか面接に行けないことを、雇用主側は理解しているのでしょうか?

よろしくお願いします。

-----------------------------

グレースへ

採用活動での皮肉な現実として、企業は現在就業中の候補者を好むくせに、候補者から「仕事があるので勤務時間中は面接に伺えません」と言われると腹を立ててしまう。

もちろん、面接に行くたびに傷病休暇を取ってはいられない。すぐに全部使い切ってしまうだろうし、職場でも嫌われてしまうだろう。

雇用側はあなたが就業中だということを理解する必要がある。午前10時や午後2時に面接に向かうことなどできないのだ。

それを理解できないようであれば、優秀なビジネスパーソンとは言えない。あなたはもっと賢明な人と働くべきだ。

大昔から人事責任者を務めてきた私は、勤務時間外で数えきれないほどの人を面接してきた。候補者に会うために国の反対側まで移動し、通常では考えられない時間帯にさまざまな場所で面接を行なった。これは採用の仕事に必要なことだ。

ある時、候補者から「御社での求人について詳細を聞きたいのですが、仕事中はこっそり面接に伺うこともできないし、勤務後は子どもの面倒を見る妻を手伝わなければなりません」と言われたことがある。

彼には双子の赤ちゃんがいた。私も当時、双子を育てていたため、彼の言うことはよく理解できた。私が「何時にどこで会えれば一番都合が良いですか?」と聞くと、彼は「本当は深夜が最も都合が良いのですが、デニーズしか開いている店がありません」と言った。

そこで私は「分かりました。ではデニーズで深夜に」と返し、約束通りデニーズで深夜にパンケーキを食べながら面接した。結果、私たちは彼をソフトウエア開発者として採用することになった。

採用は営業とマーケティングを組み合わせたような仕事だが、それを理解しない雇用主もいる。

あなたの履歴書を気に入った企業が面接の予定を柔軟に合わせようとしないのであれば、応募を辞退しよう。そんな会社は、あなたが働くのに値しない。向こうにしてみても、仮病を使って他社に面接に行くような従業員は望まないだろう。

人事・採用責任者やリクルーターは5時45分や6時でも面接できるはずだ。相手があなたの要望に気分を害しているようであれば、選考を辞退しよう。

長い目で見れば、人材の重要性を理解する会社は成長する一方で、人を大事にしない会社は業績が落ちたり倒産したりする。あなたが働けるような会社は前者だけだ。

Liz Ryan