7月18日に発表されたIBMの第2四半期の業績は悲惨な内容ではなかったが、売上が予想を下回り、21四半期連続で減収となったことに、投資家の不安は収まらないだろう。

IBMの非GAAPベースの1株当たり利益は2ドル97セントでウォールストリート予想の2ドル74セントを上回ったが、売上は193億ドル(約2兆1600億円)とアナリスト予想平均の194.6億ドルには届かなかった。売上は前年同期比5%減、為替変動の影響を除くと3%の減少となり、連続減収を止めることはできなかった。

ジニ・ロメッティCEOはクラウドサービス、ビッグデータ分析、モバイル、ソーシャルネットワーク、セキュリティーを「戦略的必須事項」と位置付けたが、この部門の売上は88億ドル(約9870億円)で前年同期比5%増となった。クラウドサービス関連は15%増の39億ドルだった。

「第2四半期はエンタープライズ向けクラウドサービスにおけるリーダーとしての地位を強化し、世界有数の企業を新たに顧客に迎えることができた」とロメッティは声明の中で述べた。

IBMは数年間を掛けて、重点をクラウドコンピューティングや、サービスとしてのソフトウェアやAIと付随するサービスにシフトさせている。そんな中、今回の業績は多くのアナリストの予想通りであり、特に希望に満ちたものではなかった。

売上がアナリストの予想を下回った原因の1つとして挙げられるのが「戦略的必須事項」であり、IBMはこの12カ月で11%成長するとしていたものの、第2四半期には大幅にその目標を下回っている。Bernsteinは成長率を9〜10%と見ていた。1株当たり利益を18セント押し上げたのは税制優遇だった。

IBMは先日、情報漏えいのリスクを減少させる包括的な暗号化技術を提供するメインフレームを発表したばかりだが、今回の業績発表はその勢いをそぐような内容になった。さらに業績発表の数日前には投資会社JefferiesのアナリストJames Kisnerが、ワトソンの業績が振るっておらず長期的にIBMの利益を押し上げることにならないとの分析を示したことで、IBMの動向を注視している人々の間に衝撃が走った。

ロメッティがCEOに就任してからの6年は減収が続いている。ワトソン関連の売上の詳細は未だに公表されておらず、IBMは「転換期で苦しんでいる最中」という見方もあがっている。

Alex Konrad