シーラ(仮名)は新しい職場の上司が、部下の仕事の細かい部分までを極端に管理したがるタイプだと知った。例えば何か仕事を与えた後に、その進捗状況を1日に何度も確認してくるのだ。

「最悪だったのは、彼が私の執務スペースに椅子を持ち込んで隣に座り、私が働いている横で画面を指さしながら色々質問してきたことです」。彼女は私にこう言った。「なんの助けにもならず、仕事もはかどらなくて、1日が終わるころには私は怒りではちきれそうでした」

この職には就いたばかりで、辞めるのは嫌だった。「会社は好きだし、仕事は楽しい。上司の管理スタイルだけが嫌なんです。あれほど細かいところまで干渉してこなければ、良い上司になれると思うのですが」

上司の細かい管理ぶりを正すことは不可能だろう。それでも仕事を辞めたくないのであれば、あなたにできるのは自分のスタイルを柔軟に上司に合わせ、どこまでがやり過ぎなのかを相手に伝えることだ。


<してはいけないこと>

・怒りを爆発させない

ほとんどの人は、わざと嫌な上司になろうとしているわけではない。部下を指導するのが初めてなのかもしれず、良い仕事をしようと頑張りすぎているだけかもしれない。または、単にプロジェクトの詳細に関わることが好きなのかもしれない。

上司には思いやりを持って関わるようにしよう。将来もしかすると自分が上司の立場になり、あなたのやり方にイライラする人が出てくるかもしれないのだから!

・すべてにけんか腰にならない

不必要な対立は避けること。もし自分のやり方が上司のやり方より優れていると思うなら、自由にやらせてもらえるよう頼もう。進捗状況を共有すると約束し、もしうまくいかなければ上司のやり方を試すと説明しよう。

・独力でやろうとしない

細かいことを言いたがる人は、事前相談なしの計画変更を嫌うことが多い。問題が起きた場合は時間を取って上司に状況を報告し、自分なりの対処方法を伝えた上でフィードバックを頼もう。それにより、あなたの分析力や批判的な思考能力を示すことができる。また、フィードバックを受け入れる姿勢を示し、上司からの信頼を得ることもできる。 

<すべきこと>

・上司との信頼関係を築くこと。そのためにはまず、上司から求められていることと、その評価方法を確認する。

・続いて、何をいつまでに達成すべきかについて、互いの見解を一致させる。

・「目的と目標」についての文書を作り、進捗管理やコミュニケーションツールとして利用しよう。

・時間を取って、上司が好む連絡方法やその程度、進捗報告に含むべき情報について学ぼう。

・進捗報告ミーティングの予定を組んだり、予定表ツールで繰り返しのリマインダーをセットしたりして、上司に定期的な報告ができるようにしよう。

・仕事は期日までに終わらせる。もしそれが難しい場合は、事前に伝えておこう。

・最後に、自分のしている進捗報告が十分かどうかを、上司に時々確認し、必要があれば随時調整する。


シーラは新しい上司とのコミュニケーション方法を模索し、自分が今、何に取り組んでいて、進捗はどうなっているのかが上司に分かりやすいようにした。

また、上司が自分の生産性を下げるような態度を取ってきた時に、上手に距離を取る方法も練習した。再び上司が自分の執務スペースに椅子を持ち込んできた時、彼女は微笑んでこう伝えた。

「私の仕事を気にかけてくださってありがとうございます。ただ、今はこの仕事を締め切りまでに終わらせるのに必死なんです。見られているとやりづらくて、仕事がはかどりませんし、それはそちらにとっても不本意なことに違いないと思うので、できれば2時間後に私がそちらのオフィスに行って進捗をご報告させていただきたいのですが、いかがでしょうか?」

細かいことを言ってくる上司を押し返すのは簡単ではなかったが、彼女は失礼な態度や厳しい言い方にならないように対処する方法を練習した。それにより、これまでため込んでいたイライラや怒りもやわらげられた。

彼女は時間をかけて、自分自身と同僚たちにとって良い仕事環境を作っていった。上司から信頼を得られるようになり、両者の関係も改善した。

結論:
細かい上司と上手くやっていく秘訣(ひけつ)は、上司が求める情報や関与の程度と、あなたが自分の生産性を担保するために必要な自由度との間で、互いに納得できるバランスを定めること。

Lisa Quast