フェイスブックのメッセージングアプリWhatsApp(ワッツアップ)のユーザーベースは、世界トップレベルだ。だが、その規模から見れば、このアプリが同社にもたらしている利益は相対的に見て非常にわずかな額だ。

中国のテンセントが運営するメッセージングアプリ、WeChat(ウィーチャット)やLINEなどの競合相手はすでに、広告やゲーム、オンライン決済、アプリ内課金といったさまざまな手法により収益率の上昇を実現している。フェイスブックもWhatsAppのプラットホームを通じて数年内に、売上高を確実に伸ばす仕組みを構築することが可能だろう。

成長は確実

WhatsAppはスマートフォンで利用されるメッセージングアプリの主流となっている。この数年で急速にユーザーを増やし、その数は2016年1月に10億人を超えた。そして、2017年内に13億人を上回ると推測されている。

スマートフォン普及率の世界的な上昇が見込まれていることから、WhatsAppのユーザーもさらに増加すると見込まれる。ユーザーによるアプリの利用頻度も高く、1日に送受信されるメッセージの数は、550億を超える。1人当たり毎日42回以上、メッセージをやりとりしていることになる。さらに、1日にシェアされる画像と動画の数はそれぞれ、およそ45億、10億となっている。

売上高を増やすための具体策

フェイスブックは現時点では、WhatsAppの収益化の実現よりもユーザー数の引き上げを優先しているようだ。ただ、ユーザー数がおよそ8億9000万となったWeChatと同様のモデルを採用すれば、それによってWhatsAppの売上高を大幅に増やすことができるだろう。そのために実施できる具体策は、次のようなものだ。

・決済サービス:フェイスブックのMessenger(メッセンジャー)ではすでに、個人間の送金が可能だ。そのことを考えれば、WhatsAppに同様の機能を持たせることは可能だろう。それによる収益率の向上が期待できる。

・アプリ内課金:LINEやWeChatがアプリ内課金でゲームやスタンプの購入を可能にしたことは、両社に大きな収益源を与えた。WhatsAppでも、同様の効果が期待できるだろう。

・アプリ内広告:「Snapchat(スナップチャット)」に似た機能を持つ「WhatsApp Status(ワッツアップ ステータス)」は、1日当たりのアクティブユーザーが約3億人に上る。WhatsApp Statusでアプリ内広告を配信することで、売上高を引き上げることができるはずだ。

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