生産性向上と時間管理に関するコーチングやセミナーを提供する「Productivity Institute」のドナルド・ウェットモア社長によると、90%の人は会議中に空想の世界に入っており、60%の会議出席者は話を聞いているように見せるためにメモを取っている。

こうしたデータが信頼・実証できるものかどうかは別として、出席した会議で活力が吸い取られ、退屈し、やる気がそがれ、熱意をなくした経験がある人は多いはずだ。

しかし作家のパトリック・レンシオーニは、「会議に関する最大の誤りは、会議が潜在的に悪いものだと考えることだ」と述べている。

それではなぜ私たちは、スキルが高くて勤勉で、献身的な社員(雇用しているからにはこうした条件を満たしているはずだ)を、やる気を奪う退屈な会議に無理やり出席させ続けているのだろう?

会議が開かれる理由には、何らかのニュースを発表することから問題への対処までさまざまなものがある。しかし、会議の中の微妙な力関係を少し深掘りしてみると、権力闘争や自己満足、保身的な戦略がまん延し、会議が退屈でやる気を奪う場になっていると気づくことが多い。

ここでは、気分やエネルギーを向上させる建設的な会議を開く5つのコツを紹介する。

1. テーブルを取り払う

テーブルは、人を分断・保護する壁を作ってしまう。テーブルがあれば、会議に関係がないようなことにもこっそりパソコンや携帯電話を使いやすくなるのだ。

テーブルを取り払うことで、従業員は会議中にパソコンや携帯電話を使わなくなり、会議に全関心を傾けることができるし、大きな会議を小さなグループに分割するのも楽になる。テーブルがあるかないかがそこまで劇的な変化をもたらさないと思う場合は一度試してみることが。テーブルが絶対に必要だと抗議する人は多く、それだけでも十分な証拠になる。

2. 途中の入退出を禁止する

会議を自分の意思で退出することは、会議やチームをおとしめる行為だ。もちろん、特定の話題に関する専門家の場合は適切なタイミングで出席できるよう特別にスケジュールを組めばよい。しかし、上級管理職は会議に遅れて入り、早めに去ることが多い。これはおそらく意識的、あるいは潜在意識的な地位の誇示行為である可能性が十分あるので、だまされないこと。

Cスイート(経営幹部層)が「状況を観察する」ことを目的として会議室に入り後ろでこそこそしている場合、参加を促すこと。自分も会議に参加していることを自覚させよう。会議は、部屋の中の全ての人が参加するものであるべきだ。

3. 小規模なグループで議論をする

12人が建設的な議論を行うことはどう考えても不可能だ。20〜30人が座れる役員室は時代錯誤のもので、スタンドプレーを奨励するような企業側の勝手な自己満足でしかない。議論に最適な人数は4〜5人だ。

大人数が参加する会議で議論が必要なときは、チームを分割しよう。テーブルが取り払われていれば、この作業はずっと楽になるはずだ。席次を変えることで、ぼんやりしていた従業員は現実世界に戻ってくることができる。

4. テクノロジーの使用を制限する

テクノロジーは会議を円滑にするが、逆に集中できない要因となることもある。これには携帯電話やパソコン、プレゼンテーションスライドが含まれる。

プレゼンスライドの問題は、関心をプレゼン提供者からそらしてしまうことにある。またプレゼンをする人の関心も、聞いている人から離れてしまう。プレゼンで画面に映した箇条書きの項目を台本のように読んでしまえば、プレゼン提供者と聞き手のつながりは弱まり、最終的には完全に失われてしまう。

正当化できる場合を除き、技術は使用しない方が良い。どうしても見せなければならない関連画像がない限り、フリップチャートを使用するにとどめること。また、箇条書きは逆効果だということを覚えておこう。

5. 時間を守る

話が長いスピーカーのせいで昼食休憩まで会議がずれ込むことが分かると、議論中の話題に集中できなくなるはずだ。

ここで、「仕事は活用可能な時間を全て使い果たすまで膨張する」というパーキンソンの法則をきちんと活用し、時間枠に合意した上でそれを20%減らすこと。全ての会議を時間通りに始め、終えるようにしよう。

時間厳守は敬意を示すこととなる。会議の延長は、だらしなく規律に反した管理がもたらすものなので、言い訳はできない。会議の延長が必要な場合、とりあえず時間通りに終えて他の日に再開しよう。人々は、明確さや完結さ、時間厳守の利点を素早く学ぶだろう。

ここでの最善のアドバイスはおそらく、さまざまな人の知恵や直感、創造性を利用するために従業員を団結させることを真の目的とする会議だけを開くこと。これが会議の正しい心構えだ。

何かニュースを伝える必要がある場合は電子的な手段で発表しよう。悪いニュースであれば、マンツーマンで伝える。良いニュースの場合は午後5時に発表し、ビールでも差し入れよう。

Chris Pearse