ブラック企業とは、長時間労働や残業代未払いなど劣悪な職場環境の会社のことです。今回は、筆者の夫が体験したブラック企業の実態をご紹介します。

新卒でブラック企業に入社

夫が新卒で入社した会社は、ブラック企業でした。

入社1日目に部長から「この会社は長く勤めるようなところじゃない。君も早く辞めた方がいいよ」と言われたのです。

働きはじめてすぐに部長の言葉の意味がわかりました。

月の残業時間は180時間以上。

2ヶ月全く休みなしは当たり前。

給料明細には「固定残業代:14,000円」の文字。

社員を心身ともに壊れるまで、好き放題に働かせて、最後には捨てる。

まさにブラック企業だったのです。

ノルマが達成できず会社で自殺未遂

新人の夫は、ろくに仕事を教えてもらうこともなく、大量の仕事を押しつけられました。

ミスをしても、上司や先輩はフォローなんてしてくれません。

なんと副社長が自分のミスを、夫になすりつけてきたこともあるそうです。

ある日、営業の男性社員がノルマ達成のため、営業をとった風を装い自腹で多額の借金をしてしまったのです。

その後、男性社員は返済の目処がたたず自暴自棄に。

ついには、会社の駐車場で排気ガスを車にいれ一酸化炭素中毒で自殺未遂をはかったのです。

心身がボロボロになって食事もとれなくなる

劣悪な環境のなか1年半近く働いた夫。

深夜3時に帰宅し、玄関で倒れるように眠り、朝7時に出社していました。

焦点も合わず死んだような目で働く夫。

だんだん食事をとることが難しくなってきました。

一口食べて「ごめん」と箸を置きます。

このとき夫は、固形物を口にすると激しい嘔吐下痢におそわれていました。

やっとのことで、ゼリーや栄養ドリンクは飲めました。

しかし、それさえも難しくなってきたのです。

体が疲れすぎて、食事をとることさえできなくなっていたのです。

病院と会社を往復する日々

まったく食事をとれなくなって3日目。

夫を病院につれていきました。

そこで半日かけて、ブドウ糖の点滴をしてもらったのです。

どうにか命だけは助かったと思い安心したのも束の間。

夫はまたブラック企業の過酷な環境で体調を崩します。

そのうち、病院と会社を往復する日々がつづきます。

どんどんやつれていく夫。

見るに耐えられなくなったわたしは「会社を辞めてほしい」と懇願します。

その後、転職活動をし、知り合いのつてで無事に転職できました。

夫がブラック企業に勤めていたのは15年以上前ですが、今でも「あんな会社で働くぐらいだったら、牢屋に入ったほうがマシだよ…」と言っています。

現在、ブラック企業に勤めている人は心身が壊れてしまう前に、逃げ出してください。

あなたが元気に働ける場所は、他にたくさんありますよ。

ftnコラムニスト:広田あや子