「仕事ができる人は朝型」という言葉を聞いたことがあるでしょう。しかし、それは本当なのでしょうか?
■起きて2〜3時間は脳が整理され集中しやすい
一般的に、朝型の方が効率よく仕事をすることができ、成果も出やすいと言われています。脳が活発な時間帯は、起きて2〜3時間という研究結果もあり、朝は仕事が効率的に進みやすい時間帯でしょう。
Appleの創業者スティーブ・ジョブズやドナルド・トランプ元米大統領など、朝の時間を有効活用している成功者も多くいます。
朝型で成功してきた人は、規則正しい睡眠サイクルを保てること、時間と精神的な余裕を持てることといった、朝型のメリットを生かして生産性を高めているのが特徴です。
■「朝型は仕事ができる」はウソ!?成功に朝型・夜型は関係ない
しかし、安易に「朝型=仕事ができる」と結びつけることはできません。なぜなら、朝型か夜型かは実は遺伝的に決まっており、夜に仕事がはかどる夜型の人もいるからです。
進化論を提唱したチャールズ・ダーウィンやウィンストン・チャーチル元英首相が、夜型の成功者として知られています。
朝方か夜型かは、もちろん年齢や性別、家族の生活リズムなどの環境的要因にも影響を受けますが、遺伝で決まる割合がおよそ50%も占めているのだとか。
普段から夜型の人が急に朝型にシフトすると、時差ボケのような状態となり脳がうまく働かず効率が悪くなることもあります。
朝型で成功している人は、自分が朝にパフォーマンスを最大化できると理解している人ということ。自分にとって仕事がはかどる時間帯を把握し、その時間帯に仕事をすることが大切です。
とくに集中しやすい時間帯に負荷のかかる仕事をするなどといったタスク管理も、仕事の効率化には欠かせません。
■自分が朝型か夜型か見極める方法はある?
自分が朝型なのか夜型なのかは、クロノタイプ判定で把握することができます。クロノタイプは朝型と夜型、そして生活リズム次第でどちらにもなれる中間型の3種類におおまかに分類されます。
国立精神・神経医療研究センターのHPにある「朝方夜型質問紙」 で19の質問に答えると自分のクロノタイプを確認することができるので、気になる人は判定してみるといいでしょう。
■朝と夜、自分にとって効率的な時間帯を見極めることが大切
自分の体のリズムに合わせた生活や働き方ができれば、能力を発揮しやすくなるでしょう。「朝型か夜型か分からない」という人は、まず自分のクロノタイプを把握することが先決です。
効率的に働ける方法が分かれば、最小限の力で最大限の結果を生み出すこともできるかもしれません。
文・佐々木佐奈(ライター)
新卒で地方銀行のクレジットカード系関連会社へ入社。クレジットカードの受付やクレジットカード決済端末導入の営業事務、債権回収に携わる。現在はマネージャンルを含むさまざまなジャンルで役立つ情報を届けるライターとして活躍中。