★セクションエイト・横山淳司社長(33)

 「街コン」を進化させたユニークなスタイルで人気を呼ぶ居酒屋、それが婚活応援酒場の相席屋だ。オープンからわずか3年あまりで70店舗に急成長を遂げるなか、運営するセクションエイトの横山淳司社長は「相席屋のブランドを生かした婚活ビジネスで、恋愛総合プラットフォーム企業を目指します」と、意気軒高だ。 (古川仁一)

 −−今年3月、相席屋が3周年を迎えました

 「ありがとうございます。おかげさまで現在、25都道府県で70店舗、累計マッチング数は330万を超え、相席屋アプリは85万人の会員に利用されています。(店舗展開は)かなり順調ですね。ただ(相席屋)アプリの数字はもう少し伸びてもいいかなと」

 −−急成長の理由は

 「時代にマッチし、フランチャイズの加盟がうまくいったことがポイントの1つだと思います」

 −−相席屋オープンのきっかけは

 「街コンが流行しているのを見て、これはおもしろいなという感覚がありました。その頃、北海道の飲食店を街コンに提供する機会があり、その参加人数がすごくて…。当時は周辺の飲食店を20店、30店と集めて参加者を流すスタイルでした。出会いがあることによって、これだけの人が集まるのであれば、居酒屋とマッチングさせてもいいかなと」

 −−女性は無料です

 「気軽に出会いを楽しめるようにと、初期から実施しています。やはり男女の平均給与には依然、格差があり、頑張る女性を応援したいので」

 −−最初は不安を持つ人もいると思います

 「リピーターの獲得には信頼が不可欠です。『ふさわしくない格好はしない』『酒の強要はしない』などの“相席屋10カ条”を表示し、安心して利用できる態勢を整えています」

 「相席屋アプリも満足度に寄与していると思います。例えば、初対面の相手に連絡先を教えることに抵抗のある人が多いと思いますが、アプリ内でやりとりができます」

 −−今後、競合店が増えるのでは?

 「歓迎ですよ(笑)。ライバルが増え、マーケットが成熟していくのはいいことです。市場規模が広がり、その中でトップになれれば…」

 −−昨年7月、結婚相談所をオープンさせました

 「1つは相席屋(の店舗数)が伸びたことですね。結婚されるカップルが増えていく中で、もう少しおもしろい展開ができないかなと。16年10月には結婚式場もオープンさせました」

 「15年の国勢調査によれば、生涯未婚率は男性が23・37%、女性は14・06%。男性4人に1人が結婚せず、生涯未婚率が過去最高でした。社会問題である晩婚化や少子高齢化の解決につながればと思います」

 −−ブライダル業界は厳しい時代といわれます

 「結婚式場(の経営)が厳しいのは結婚する人が少ないから。であれば、ボクらが出会いをつくれば…。結婚相談所の差別化にしても、相席屋を持っていることが強みです。(相談所の)コンシェルジュが会員の方と一緒に行くなど、楽しみながらコミュニケーションなどを高めてもらうこともできます」

 「今、日本でもマッチングアプリが市民権を得ています。出会いのハードルが低くなり、ポジティブになっていますよね。アプリネットでの出会いがバーチャルであれば、相席屋はリアルな出会いでしょうか」

 −−今後は海外進出も?

 「今、アジア圏で、年内を視野に入れて動いていますが、女性が無料という点1つを取っても、法律問題などが絡んできますし、宗教や恋愛感覚の違いなどもあります。でも、どこの国でも出会いを求めているのは一緒だと思うので、各国の事情に合わせてやっていければおもしろいなと思っています」

 【家族構成】妻と長女。

 【モットー】「仕事もプライベートも楽しむ」

 【尊敬する人物】ダイニングイノベーションの西山知義会長。これまで「牛角」や「しゃぶしゃぶ温野菜」「土間土間」など、外食の新ブランド(業態)を次々に展開したことで知られる。「外食の世界であそこまで業態をヒットさせた方は1人もいないので」

 【心に残る1冊】『道をひらく』(松下幸之助著)。「働き始めたときに父親からもらった本です。巨大グループの経営者でも、中小企業の経営者でも、基本は一緒。初心を忘れず素直で謙虚な姿勢が大切であることを学びました」

 今も月に10冊ほどの本を手に取る。「仕事の合間や時間ができたときや長距離の移動時間中に、ジャンルを問わず、話題の本やビジネス系、アイデア系、マーケティング系、飲食にまつわるものなどさまざまです」

 【ゴルフ】シングルプレーヤーを目指す。「今のスコアは90台です。ゴルフ場に行く仲間が増えて、うまくないとおもしろくないなと刺激を受けまして」

 【体脂肪】毎日、体を動かす。現在の体脂肪率は11%で、目標は1桁台。「中学生時代はバスケットボールをしていましたが、高校時代はバイトに明け暮れてスポーツから離れてました。ここ2年くらい、トレーニングジムに行ったり、自宅周辺を5キロほどランニングしたりしています。ジムはパーソナル(トレーナー帯同)が週2回で各1時間。フリーで週2回ぐらいです」

 【健康法】今年からファスティング(断食)を始めた。「仕事と遊びを充実させるためです。健康の方が明らかにパフォーマンスもモチベーションも上がりますからね」

 【ハワイ】家族で年に3、4回ほど行く。「気候が好きです。昨年は、娘が現地のサマースクールに参加し、1カ月間滞在しました」

 【海外旅行】「行っていない国であれば。例えば、オーストラリア。仲間とゴルフでも、家族と大自然に触れてもいいかなと思います」

 視察も兼ねて、必ず、その街のお店も見て回る。「おもしろいもの、おいしいものとか、事業のヒントになりますからね」

 【好きな映画】『閉ざされた森』(2003年、米国)など、サスペンス系を好む。「主役のジョン・トラボルタが好きです」

 海外への移動中など、月に2作品ほど見るが、最近面白かった作品はマクドナルドの創業者、レイ・クロックの実話を元にした『The Founder』(16年、米。邦題『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』)。

 【会社メモ】中堅飲食チェーン兼ブライダル関連業。本社・東京都品川区。2008年6月設立。「相席屋」や「馬刺屋マサシ」など飲食ブランドを多数展開する。15年12月、「相席屋グアムタモン店(現武丸)」で、海外初出店。16年7月、結婚相談所「SOWELUTE」、同年10月、結婚式場「アンフィニール表参道」をオープンする。資本金1000万円。売上高41億2200万円(16年5月期)。正社員200人、パート・アルバイト800人(17年5月現在)。

 ■横山淳司(よこやま・じゅんじ) 1983年7月20日生まれ、33歳。北海道江別市出身。2002年、公立高校を卒業後、父親の経営する飲食店に就職。翌年に上京し、店舗運営等に携わる。06年4月、23歳で独立。08年6月、セクションエイトを設立し、代表取締役に就任する。