企業トップのモラルが問われる〝事件〟が続発している。毎日のニュースで見ない日はない「性加害」と、「不倫→妊娠→辞任」という絵に描いたようなスキャンダルというから、開いた口がふさがらない。

石油元売り最大手、ENEOS(エネオス)ホールディングスは21日、杉森務元会長グループ最高経営責任者(CEO)が8月に急遽(きゅうきょ)辞任した理由は、女性への不適切行為だったと明らかにした。週刊新潮で、飲食店の女性従業員に対するセクハラ行為を暴露され、慌てて発表した形だ。

週刊新潮によると、杉森元会長は7月、那覇市の飲食店にあるVIPルームで、接待を担当していた女性に抱きつき、胸をまさぐり、キスを強要したという。

女性は何度も抵抗したが、「いいから乳首を触らせろ」と執拗にセクハラ行為を続け、最後はドレスを強引に脱がして上半身裸の状態にした。女性は翌日、病院で肋骨骨折やむち打ち症など全治2週間のけがと診断されたという。

エネオスによると、女性から被害申告を受けて調査を行い、杉森元会長に辞任を求めた。辞任理由を公表しなかったのは「被害者のプライバシー保護を最優先したため」と説明してはいるが…。

アウトドア用品を扱うスノーピークは21日、山井梨沙社長(34)が辞任し、父親で会長の山井太氏(62)が同日付で社長を兼務すると発表した。梨沙氏が「既婚男性との交際および妊娠を理由に辞任を申し出た」という。太氏は役員報酬3カ月分の20%を自主返納する。

スノーピークは太氏の父親が創業し、2020年に太氏から娘の梨沙氏に社長交代した。新型コロナウイルスの流行で屋外のキャンプ人気が高まり、業績は伸長。世界で初めて「オートキャンプ」のスタイルを提案した会社としても知られる。梨沙氏はアパレル事業を立ち上げるなどしていた。