静岡県・伊豆半島沖で米海軍イージス駆逐艦フィッツジェラルドとフィリピン船籍のコンテナ船が衝突した事故で、米海軍は19日、不明だった乗組員7人全員を発見し、死亡を確認したと発表した。「最強の盾」の異名を取るイージス艦だが、意外にもろかった。

 米海軍によると、衝突でイージス艦の右舷中央の船底付近に大きな穴が開き、急激に海水が流入、116人が使う居室部分などに浸水した。

 イージス艦が大破した要因について、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「コンテナ船の図体が大きすぎたうえ、相当なスピードだったということも考えられる。イージス艦の構造は強化されており、強度が不足していたということは全くない」と分析する。8315トンのイージス艦に比べ、コンテナ船は2万9060トンで約3・5倍の重量差があった。

 黒井氏はさらに、「高性能なのは『防空レーダー』であり、海上を把握するレーダーは普通の戦闘艦船と同程度のものだ」と指摘。「今回の事故では、すれちがう直前での回避行動でいずれかにミスがあったということであり、ヒューマンエラーという側面が強い。乗組員の油断やその技量に問題があったことは考えられるが、イージス艦自体のシステムには何ら問題はない」と話している。