回転すしチェーンの「かっぱ寿司」が一部店舗で実施中の「食べ放題」が大反響を呼んでいる。平日午後限定にもかかわらず、店舗は人であふれ、とんでもない待ち時間が発生しているのだ。超満員の店内にはうずたかく積まれた皿、皿、皿…。現場は盛況を通り越して騒然としていた。

 かっぱ寿司によると、食べ放題は7月14日までの平日午後2〜5時の間、関東や関西などの20店舗限定で実施されている。中学生以上64歳以下の男性なら70分間、一部のメニューを除いていくら食べても料金は1580円(税別)だ。

 初日の今月13日には回転ずしファンが殺到し、途中で入店を打ち切る店舗も出るなど大混乱となった。

 夕刊フジ記者も平日の午後1時前にある店を訪れたところ、すでに20人程度の先客がいた。受付カードを発行してくれた女性店員に尋ねると「今日は5時までに入店されたお客さまは全員、食べ放題に参加できることになりました。ですので、どうなるか正直わかりません…」と不安げな表情を浮かべた。

 その後も客は引きも切らず、待合室のいすは埋まり、外にも人があふれた。店側も辛抱できない様子で、食べ放題の開始時間を15分ほど早めて客を案内し始める。2時15分には記者の番号も呼ばれ、カウンター席に通された。店内はほぼ満席だ。

 手元のリモコンで、サイドメニューの貝のみそ汁を頼むと、時間を空けず女性店員が席へ持ってきてくれた。だが、ほかにも注文が殺到しているようで、駆け足で厨房(ちゅうぼう)に戻って行った。

 客も元を取ろうと必死だ。記者の右隣に座っていたシニア男性は、70分の制限時間をフルに使って25皿を積み上げ、バニラアイスなどのデザートを6つ平らげていた。支払いの際は65歳以上と申告し、料金980円(税別)を支払っていた。

 体育会系の若者が座るテーブル席では、うずたかく積まれた皿の塔が5つ作られている。「50皿食べた」と豪語する男性もいた。

 そんななか、記者はいまいちペースが上がらない。理由は背後で席を案内されるのを待っている金髪やピアスが目立つ少年たち数人。どうもせかされているように感じてしまい、落ち着かない。

 結局、制限時間を10分残してギブアップ。食べたのは、マグロやエビ、イクラなど8皿に、みそ汁と茶碗(ちゃわん)蒸しをそれぞれ1つずつで、通常価格であれば1160円(税別)にしかならなかった。

 そうしているうちにも客は増える一方で、受付カードの発行機には「ただいまの待ち時間は920分です」という、理解しがたい単位が表示されていた。20代の男性は「このまま待たされたら、昼ご飯とも夜ご飯ともつかない」とあきれた様子だった。

 2017年3月期に連結最終赤字に陥った同社が起死回生の策として導入した食べ放題。大食漢にはたまらないサービスだが、当面はそれなりの覚悟で臨んだ方がいいだろう。