左足アキレス腱断裂から復活を期す阪神・西岡剛内野手(32)が順調だ。16日のウエスタン・リーグのオリックス戦(舞州サブ)には「3番DH」でスタメン出場。3打数1安打。同リーグでは規定打席不足ながら打率・333をマークしている。

 球団幹部は「何より警戒すべきは故障の再発で、2軍の首脳陣は慎重な起用を続けている。いまは3打席で交代のケースが多いが、そろそろフル出場に踏み切れるほど回復してきた」と目を細める。

 既に遊撃、中堅のポジションでもスタメン出場を果たしており、戦列復帰に備えた実戦テストは着々と進む。チーム事情によってはどこでも守る意気込みの表れだ。

 間もなく悪夢の日から1年を迎える。昨年7月20日の巨人戦(甲子園)。2回に左前打を放ち、一塁ベースを回る直前に悲劇は襲った。入院、手術、リハビリと失意のなか、復帰に向けた戦いはスタート。3月には故障以来、初めてスパイク着用でノックを受け、「野球を奪われなくてよかった」と弾けるような笑顔を見せた。

 5月30日の2軍のソフトバンク戦で314日ぶりの実戦復帰。「阪神での1年目より動きが軽い」との自己評価は、長期間にわたり地道なトレーニングに励んだ成果だろう。

 もちろん、1軍首脳陣は1日も早い西岡の参戦を待ち望む。しかし、声を大にすれば本人を焦らせ、故障再発につながりかねない。

 目下、二遊間は最大の泣きどころ。上本、糸原、大和、北條の併用を余儀なくされるが、西岡が万全の状態に戻るまで耐え忍ぶしかない。

 「本当の勝負が始まる8月ごろに戦列に加われば心強い。内野の他、外野もこなせるから幅引く起用できる。その意味では逆転Vのキーマン的な存在になるかも」と球団OBの期待も大きい。 (スポーツライター 西本忠成)