今年も“浦和の失速”が始まった。ホームに磐田を迎えた18日、3万4766人の大観衆からブーイングを浴びた。

 2−4の完敗。これで最近6試合で1勝1分け4敗だが、ペトロビッチ監督(59)は「悪い戦いはしていない。勝利できないスランプといっていい状況」といつものようにどこ吹く風だ。

 この日の敗因は紛れもなくGK西川。日本代表・ハリルホジッチ監督からも「代表に招集できるコンディションではない」と今月の代表戦ではメンバー落ちを宣告された。

 この日は前半36分、磐田のFKに西川とDF槙野が味方同士で交錯。この2人にはさまれた磐田FW川又のヘディングからのこぼれた球を押し込まれた。後半23分は自陣からのクリアボールを相手MFアダイウトンに当ててしまう“凡ミス”で失点だ。

 しかしペトロビッチ監督は「私の求めるGKは西川そのものだ」と今後の信頼を口にした。

 今季の浦和はDF森脇が犯した鹿島戦(5月4日)での暴言騒動がケチのつき始め。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦第2戦(同31日・ともに埼スタ)では済州(韓国)と試合後に乱闘騒動をおこした。「済州戦では、とてもハードなゲームをして勝利しましたが、そこがピークと考えれば、少しずつチームの状態が落ちている」とペトロビッチ監督は分析していたが、西川、槙野、森脇の3選手は「ぜひ浦和に欲しい選手」としてペトロビッチ監督のリクエストで前所属の広島時代の2倍以上の高年俸を条件に“強奪”した選手でもある。

 「チームには、この5年間で積み上げてきた貯金があります」と最後まで胸をはったペトロビッチ監督だが、もはやのびしろはない。「監督として責任を持ってチームを立て直す」と力を込めたが昨オフ、事実上の2年契約を結んだだけに、途中解任はありえない摩訶(まか)不思議が今季も浦和失速の一番の原因になる。