サッカーW杯ロシア大会アジア最終予選の日本−豪州戦(31日=埼スタ)のチケットに複数のネットオークションでとんでもない高値がついている。

 今のところ、ネットオークションに出品されているチケットは最も低価格のカテゴリー5(ゴール裏・自由席、大人前売1枚3100円)だけだが、なんと1枚10万円の値がついているものがある。日本サッカー協会関係者は「はい、その状況は把握してました」と苦渋の表情を浮かべ、実はオークション会社2社に「削除のお願いをしてみた」が、難色を示されたという。

 通常の代表戦では、アウェーチームに割り当てたチケットのキャンセル分がホームに回ってくるものだが、「今回はそれが1枚もない」(協会関係者)。豪州でもこの試合がビッグマッチになり、チケットはプレミア化しているようなのだ。

 豪州戦はW杯ロシア大会の出場権をかけた、天国と地獄の分かれ道となる大一番。残り2試合となった最終予選でB組首位の日本は、勝てば6大会連続のW杯出場が決まる。しかし敗退すれば勝ち点差わずか1で3位につける豪州が本大会進出に向けて俄然有利になり、ハリルホジッチ監督(65)の進退もかかっている。

 本来なら闘志の火花がもえたぎる状況のはずだが、指揮官は「私が就任してから最悪な状況にある」と自信喪失モード。一番の理由はエースストライカーとして信頼が厚いFW大迫(ケルン)のケガだ。

 開幕前のキャンプ地で行われたイタリア・ボローニャ(先月31日)との練習試合で右足首靱帯(じんたい)を損傷、松葉づえをつきながら合宿を離脱した。現地時間6日に行われたケルンの開幕前イベントには5万人のファンがつめかけたが大迫の姿はなし。

 また離脱中の長谷部主将(フランクフルト)や6月の代表で左肩を脱臼したMF香川(ドルトムント)も豪州との決戦に間に合うかは微妙。「情報はきちんと入っている」というハリルホジッチ監督だが、うつむくばかりだ。

 周囲がヒートアップするほど、肝心のハリルホジッチ監督がビビりまくる皮肉な状況だ。(編集委員・久保武司)