沈黙を続ける貴乃花親方(45)を内助の功で支えているのが妻で元フジテレビアナウンサーの花田景子さん(53)だ。女将として奮闘する一方で、全国を巡る講演会収入で部屋を助けている。今月2日には出身地である宮崎市に登場。潜入した夕刊フジ記者の前で、親方直伝の「横綱論」を展開した。

 冒頭で宮崎市出身の景子さんは「この県民性にずいぶん助けられています。楽天的で、明るくて、元気で、大ざっぱ。細かいことを考えていたら大変ですよ。“どうにかなるかな”と生きていかないと前には進めませんから」としみじみ。貴乃花部屋は大変な騒動に巻き込まれているが、自分に言い聞かせているような言葉で、講演会はスタートした。

 「支え、育てる〜わたしの生きがい〜」と題した講演会の大半は、相撲部屋の女将としての話。相撲道に邁進する横綱貴乃花が、いかにストイックな生活を送っていたかを明かした。

 「綱は神聖なもの。神社のしめ縄と同じ。綱を締めている横綱は、神様に近い存在でなければいけない。だから10人の付き人がいて、横綱の生き様で、彼らに力士道、相撲道を見せていかなければいけない。これが力士の最高峰・横綱の使命だと思います」と横綱論を展開。こういった話は、景子さんが貴乃花親方から日々聞かされ、染みついていったものであることは間違いない。

 「現役の頃はお酒もほとんど飲まなかった。引退する直前ぐらいから、赤ワインは体にいいらしいわよ、と私が勧めましたけど。『感覚が鈍る気がする』とほとんど飲みませんでした。そんな話を弟子にすると、師匠が憧れの存在なのでほとんど飲みません」。酒の席でトラブルを起こしたモンゴル勢にとっては、耳の痛い話を続けた。

 また「結婚したら、ペットボトルのふたも開けてくれなくなった。そういうことで筋をおかしくすることもあるそうです。爪もまわしを握る感覚が違ってくるからと、ヤスリで削っていました。彼の日々の生活を見ていると、それだけ身体を気遣わなければ、土俵で集中できないのかと思います」と貴乃花親方の相撲哲学を代弁した。

 今回の騒動をみてもわかるように、師匠である貴乃花親方は頑固なタイプ。めったなことで弟子をほめることはないという。そこで景子さんの出番だ。

 「師匠はあまり言葉を投げかけない。母親である女将さんは、ほめることを大事にしているけど、みんな『師匠何て言ってましたか?』と聞いてきます。師匠が伝えたいことを代弁することも役割なんです」と弟子をサポートしている。

 九州場所中の23日に愛媛で行われた講演では「連日の報道は本筋とずれているような気がする」と物申す場面もあったというが、この日は暴行問題に触れることはなく、「大変な九州場所でありましたが、無事終わりました。宮崎巡業(8日)に貴景勝、貴源治が来ますので、応援してあげてください」と呼びかけたのみだった。

 依然公の場で口を開いていない貴乃花親方の真意を代弁し、イメージダウンを最小限にとどめる上で、景子さんが果たしている役割は大きい。