昨季新人王に輝いた男が、来季は早くも崖っぷちに立つ。阪神の高山俊外野手(24)は5日、200万円減の来季年俸3800万円(推定)で契約を更改し「後悔はないが、反省する点はいくつかある」と唇をかんだ。

 プロ1年目の昨季は球団新人最多記録の136安打をマーク。1年間のグッズの売り上げも、長年チームトップを維持していた鳥谷を抜くなど、「100点満点」のシーズンだった。その勢いは今季序盤まで続いたが、その後は急降下しファーム落ちも経験した。

 再昇格しても、先発落ちする試合が多かった今季を振り返り「1年目も波はあったが、全体的に昨年を下回ってしまった。(課題は)たくさんある」と厳しい表情を浮かべた。

 首脳陣の1人は「結果を出せば大きく評価されるし、ダメなら下がるのがこの世界の常。1年目にうまくいった分、初めてプロの厳しさを感じたと思う」。来年はその悔しさをかみしめながら「もっと(感情を)表に出してプレーしてもらいたい」とゲキを飛ばす。

 弱肉強食のプロ野球界において落ち込んでいる暇はない。この日は同世代で今季20本塁打を記録しブレークした中谷将大外野手(24)も2600万円増の3800万円(推定)で更改。今季は一塁と外野両方を守り、高山とはポジションもかぶるライバル同士だが、「レギュラーはコロコロ(ポジションが)変わらない。(来年は)1つのところでやっていきたい」と強調した。

 外野のレギュラーは福留、糸井がおり、残る1枠を高山、中谷、俊介らが競い合う格好。金本監督は高山の打撃センスを「僕よりも全然上だと思っている」と認める一方、「彼にはいいところでの打率を求めている」と勝負強い打者として成長してほしいと話す。背水の陣でプロ3年目に臨む高山は期待に応えられるか。(山戸英州)