横浜DeNA筒香嘉智外野手(26)が6日、5000万円増の来季年俸3億5000万円で契約更改(金額は推定、以下同)。個人的には昨季の44本塁打、110打点(リーグ2冠)、打率・322から、今季は28本塁打、94打点、・284の無冠へと3部門すべてで下回った。それでも大幅昇給を勝ち取れたのはなぜか。

 リーグ3位からクライマックスシリーズ(CS)を勝ち抜き19年ぶりの日本シリーズ出場の原動力となったから、というのは表向きの理由に過ぎないだろう。

 「ありがたい」と感謝を口にした筒香は、「(今季の)レギュラーシーズンは3位。あくまで優勝を念頭に置いている。自分の数字どうこうよりチームの勝利に貢献したい」と来季へ向け20年ぶりのリーグ優勝を目標に掲げた。

 球団側の本音とすれば、今年10月の週刊新潮の報道と関係がありそうだ。労組・日本プロ野球選手会が2月に、12球団の選手を対象に契約更改交渉の実態をアンケート。「球団の査定方法は理解できているか?」「球団の説明はわかりやすいか?」「言い分は聞いてもらえるか?」など数多くの項目で、DeNAが最下位という結果が出たというのだ。逆にソフトバンクは選手サイドの評判が良かった。

 このままでは、ブラック企業並みのマイナスイメージが付きかねない。特に同じIT企業なのに、ソフトバンクと天と地の差が明白になったのは、親会社にとっても大きなダメージだろう。

 こうなったら、実際の契約更改の場で挽回するしかない。最もインパクトがあるのは主砲で知名度の高い筒香だ。

 念には念を。真打ちの筒香登場の前日(5日)には、初の首位打者を獲得した宮崎敏郎内野手(28)が5000万円アップの来季年俸8000万円、梶谷隆幸外野手も(29)も3500万円アップで初の大台突破の1億2800万円で更改した。梶谷は「プロに入ったときには夢のような金額だったのでうれしい」と笑顔を見せた。

 DeNAの球団イメージアップ作戦が見え隠れするが、どこまで効果が上がるか。(江尻良文)