突然はじまった親の介護に、暮らしが一変してしまったという子ども世代も多い。 生活破綻を避けるための知恵を専門家に聞きました。(構成=古川美穂)

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■《 相談 》

浪費家の義母。私たちの老後資金で援助するのはイヤ

一人暮らしの義母には年金と遺族年金を合わせ月20万円近くの収入があります。義父の保険金や退職金で、まとまった額の貯蓄や株もあるはず。

それなのにわが家から毎月仕送りをしているうえ、数ヵ月前に要支援1の認定を受けてからは、さらに「お金が足りない」と無心してくるように。義母は友達とカラオケに行くほど元気なのに、頻繁にヘルパーさんを呼び、マッサージなども頼んでいます。夫は言われるままにお金を出すのですが、甘やかしすぎではないでしょうか。

本当に困っている親の援助ならともかく、無駄遣いせず蓄えてきた私たちの老後資金を義母の浪費に使われるのはイヤ。どう言えば夫にわかってもらえますか?(60歳・主婦)

●夫婦とはいえ、気持ちの共有は難しい

あなたのお気持ちはもっともです。介護の基本は「子ども世代のお金を使わず、親の収入や資産の範囲で賄う」ということ。しかしきっちりとそれを実行するのは、なかなか難しいのもまた事実です。

夫婦とはいえ、実の親に対する気持ちは共有することができません。そして介護に関する問題は、往々にして“理屈”よりも“感情”に支配されるのです。

「お義母さんのへの援助は月にいくらまでに抑えて」とストレートに言うと、夫の感情を逆なでして逆効果になる危険性もあるでしょう。