自分の環境の中で楽しいことを見つけて

桃井 結婚って、絶対にしたほうがいいと思うから、私、みんなに勧めてる。60歳を過ぎてからの結婚もなかなかいいものだし、大楠さんのように40年続く結婚生活もよさそうだし。独自のやり方で楽しみを見つけていけばいいんじゃないの?

私は何だかんだと言いながらも、けっこうコツコツ尽くすことができる女に変身してきていて、それも楽しい。そういえば、私は昔の大楠さんの“尽くす”話をずいぶん聞いてきたのよね。

大楠 違うの。尽くさざるをえない相手だったのよ。(笑)

桃井 朝の8時半から小豆を煮るって話を聞いた時には「えっ、そういう女なの。嘘だあ」って。だってさ、安田道代は「小豆なんて、イヤだあー!」って太陽に向かって叫ぶような女でしょう(笑)。でも今は「庭の花をチョンと切って生けるの。楽しいよね」とか言うものね。自分の環境の中で、そんなふうに楽しいことを見つけてやれるっていいなあって私も思う。

大楠 庭に小鳥がいっぱい飛んでくるから、毎朝ご飯をあげなきゃいけなくて忙しいわよ。

桃井 私もロスのうちの前が運河だからさ。窓から「鬼は〜外、福は〜内」って残ったご飯を撒くの。そしたら、環境団体の人に「あげないで」って怒られた(笑)。ほかには何かやってることある?

大楠 ジムでヒップホップダンスをしてる。振りを覚えなきゃいけないから、脳トレにもなってとてもいいわよ。

桃井 私はもともとバレリーナだったから、体にはけっこう自信があったのよ。だけど、腰を痛めたのをきっかけに、60歳を過ぎてからジムに通うようになったの。ベルトに乗って走ったりするのも、自分がモルモットになった気持ちになると楽しいのよ。モルモットはここに台があったらいいなと思うはずだ、とか。この年になっても、ちょっと周りを見てみるとけっこうやれることがあるし、楽しいよね。

大楠 楽しいことって、日々の何気ない暮らしの中にこそ転がっているのかもしれないね。