惜しまれつつ退団した宝塚元雪組トップスター・望海風斗さんが、WOWOW『宝塚プルミエール』の2021年度年間ナレーターに決定。初の放送が、5月29日(土)月組トップスター・珠城りょうの退団公演『桜嵐記』となる。自身は4月11日に退団して約1ヵ月半。どのような心境で、後輩の退団公演のナレーションに挑むのか、愛と情熱の「望海節」に注目したい。望海風斗のサヨナラショーと会見の一問一答を振り返る

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ほんとうにほんとうの千秋楽

宝塚歌劇団雪組トップスターの望海風斗のサヨナラ公演となる『fff―フォルティッシッシモ〜歓喜に歌え!/シルクロード〜盗賊と宝石〜』が去る4月11日、千秋楽を終えた。『fff』は、運命に翻弄された作曲家・ベートーヴェンの生涯を描いた作品。類まれな歌唱力と熱情でファンを魅了してきた望海を送り出すにふさわしい作品となった。


13:30に開始した最終公演は、16:30に終演。金と白の羽を背負った望海が、名残惜しそうに客席の隅々まで手を振り、幕が下りた。その後、幕前に立った雪組組長・奏乃はるとが望海のメッセージを読み上げ、いよいよ「望海風斗サヨナラショー」が始まった。

2016年公演『ドン・ジュアン』から「悪の華」と「Aimer」。薔薇を手に黒い衣装で踊り、歌う望海。続いて2017年公演『琥珀色の雨にぬれて』から「シャロンのテーマ」を、本公演でともに退団するトップ娘役・真彩希帆が歌う。その後、『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』 の「愛ひとひら」を両トップの「希望コンビ」でデュエット。

『SUPER VOYAGER!』 の「アンダルシアに憧れて」では男役を従えて。2019年の『壬生義士伝』「石を割って咲く桜」を歌い終えると、真彩と手をとり合って銀橋を渡った。『Gato Bonito!!』 の「Gato Bonito!!」に載せて、彩凪翔はじめ退団者が舞台狭しと躍動した。

終盤には組子と抱き合い、ロケットも披露した望海。客席は「F」という緑のペンライトの海になり、ファンのすすり泣く声も聞こえた。

サヨナラショーを終え、組長の呼びかけに「はーい!」と大きく返事をし、最後の大階段を下りて来る。宝塚大劇場では黒燕尾だったが、今回は一生徒として黒紋付と緑色のはかま姿で登場。組と同期からの花束を受け取った。


「うそとカッコつけることが苦手でした」と語り「ウソをほんとうにしたかったんだと思います」と舞台人生を振り返る。「生まれ変わっても、また宝塚で出会いましょう」とファンに呼び掛け、客席も涙と笑いで応え、船出を祝った。