災害や事故、介護や相続など、人生には不測のトラブルや、避けられない困難が訪れます。とはいえ、気軽に聞ける弁護士や税理士が身近にいるとは限りません。専門的な知識を得ることで、冷静な判断で被害を減らしたり、計画的に備えたりすることができます。ジャーナリストとして長年さまざまな現場を取材しているファイナンシャルプランナーの鬼塚眞子さんに、暮らしに役立つ豆知識を聞きました。第19回は「遠距離介護について」です。

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前回 「年金詐欺の手口とは? 年金支給日、偶数月の15日は注意を。大事な年金を守るためにできること」はこちら

目次
● 遠距離介護を助ける、交通の介護割引き
● 安心に繋がる防犯カメラの設置
● 手元資金の管理方法は慎重に
● ケアプランの押印トラブルも
● 介護関係者のウソ?ホント?

遠距離介護を助ける、交通の介護割引き

離れて暮らす高齢の親を、子どもなどの親族がすることを「遠距離介護」と言います。ただ、〈遠距離〉を辞書で調べてみても、「距離が離れていること」とはありますが、その距離がどれぐらいなのかという定義付けはされていません。

遠距離介護にスポットを当てたデータはありませんし、実家との距離がどれぐらいあれば「遠距離介護」とするのか不明ですが、厚労省の平成28年国民生活基礎調査(主な介護者の要介護者等との続柄及び同別居の構成割合)では、別居の家族等の割合は13.6%となっています。<令和3年国民生活基礎調査(令和元年)の結果から「グラフでみる世帯の状況」(mhlw.go.jp)>

家族が同居で介護を行うメリットは、そばにいる分、親の異変をすぐに感じることができることです。その反面、介護をする人にとっては、介護が毎日続くというデメリットがあります。

一方、別居、特に遠距離介護の方はどうでしょう。

介護と自分の生活を切り離すことができ、気分の切り替えができるというメリットはあります。

しかし、親の介護度がそれほど進行していないときは良いですが、実家と距離があるとすぐに駆け付けられない、というデメリットがあります。また移動の時間や交通費の負担も大きくなります。