巨大ティラノの雄姿はお預け―。福井県立恐竜博物館(勝山市)の前に今夏予定されていた全長約11メートルのティラノサウルスのモニュメント設置が大幅に延期されることが8月22日、分かった。第2恐竜博物館構想の見直しで現博物館の増改築に方針が変わり、設置場所が対象エリアになる可能性があるため。「恐竜王国福井」をアピールする新たな目玉だが、設置時期、場所はしばらく決まりそうにない。

 設置が延期されたのは、映画「ジュラシック・ワールド 炎の王国」に登場したティラノサウルスのモニュメント。国内PR用に製作され、国内配給会社が県に寄贈した。繊維強化プラスチック製で全長約11メートル、高さ約5メートル、台座を含めた重さは約10トン。

 県は本年度当初予算に搬送、設置費用1542万円を計上し、補強など設置準備を進めていたが、杉本達治知事が6月、第2恐竜博物館構想を見直し、増改築による機能強化への方針転換を表明。設置予定だった県立恐竜博物館出入り口前のスペースは、増改築の対象エリアになる可能性もあり、設置場所、時期ともに「リセット」(関係者)になった。

 竹内利寿館長は取材に対し「今設置しても短期間でいったん撤去し、再び設置しなければならなくなり、費用が無駄にかかってしまう」と説明。設置場所は増改築、機能強化を議論する中で決まるとし、「本年度中の設置は無理。早くても来年度以降になる。全体の魅力アップを図る中で最も有益な場所に設置したい。1、2年でなく、10年ぐらいは置きたい」と話した。

 館内の動くティラノサウルスとの「ダブルティラノ」を打ち出し、来館記念の写真映えスポットとしても期待されているが、来館者にとっては思わぬお預けとなった。福井市の会社員男性(45)は「楽しみにしていたので残念。いつ、どこに設置されるのか気になる」と話していた。