タレントの西村まどかさんが「きき酒師」を目指す連載コラム第7弾。いよいよ大詰め、受験の模様をレポートします!
 
まどかの学び(1)勉強はノートが大事
先日ついにきき酒師の試験を受けてきました! 会場は東京ドームから歩いて10分ほどのビル。きき酒師を認定するFBO(料飲専門家団体連合会)の本部です。ここには6月にきき酒師の一日セミナーを受講しに来ており、今回が2回目です。

受験対策はしっかりやれたと思います。日本酒の勉強専用にノートを作って、久しぶりに夜中までテスト勉強をしました。でも好きなことだから、これはこういう意味だったんだとか、こういう仕組みになってたんだ、なるほど〜となって、楽しかったです! 

楽しく勉強していたら、あっという間にノート一冊が埋まりました。ちょっと達成感。やっぱり自分で手を動かしてノートを作ると違いますね。考えながら書くと頭に入ります。日本酒の勉強をサポートしてくれた酒文化研究所の山田聡昭さんが、酒の知識は人に説明するのが一番身につくからとアドバイスしてくれましたが、それも同じことだと思います。アウトプットすることが大事です。

まどかの学び(2)きき酒師は日本酒のマルチプレーヤー
試験はなんと第1次から第4次まで4つに分かれています。どの試験も制限時間は1時間なのでトータル4時間です。会場にみっちり一日、カンヅメになって受験してきました。

第1次試験は飲食のプロフェッショナルとして必要不可欠な、もてなしの心、接客のあり方、食品・飲料全般の基礎知識などが出題されます。

第2次試験は日本酒の提供・販売を行う上で必要不可欠な基礎知識を問われます。日本酒の提供・販売面における問題点と解決策や、日本酒のそのものの知識(原料、製法、表示、歴史、香味特性4タイプなど)です。

第3次試験はテイスティングです。どんな試飲サンプルが用意されるのか分からないのでドキドキです。グラスに注がれたものだけを頼りに、どんなお酒かを見極めていきます。どんなタイプの味かを見るだけでなく、劣化していないか品質を判定します。

そして最終の第4次試験は日本酒のセールスプロモーションの考案です。季節に合わせてお客様におすすめする企画を考えたり、味のタイプごとに提案の仕方を整理したりします。

きき酒師の試験は、日本酒そのもののことだけでなく、レストランや小売店での販売の知識、一般の方に日本酒に手を伸ばしてもらうプロモーションを考える力、お酒の状態の良し悪しを見極める技量など、マルチプレーヤーであることを問われます。

まどかの学び(3)大切なのは知識を使いこなすこと
1次試験と2次試験は徹夜で勉強したので自信がありました。不安だったのが3次試験と4次試験です。決まった回答がないので本当に日本酒の知識があって、理解していないと解けない問題だからです。

この日の第3次試験のテイスティングは、香りの高い薫酒、すっきりした爽酒、コクのある味わいの醇酒、複雑で独特な味わいの熟酒のどのタイプかを識別し、誰にでもわかるような言葉で表現すること、そして劣化したお酒を見抜くという課題でした。

知識を持った人に専門用語で話すのは簡単ですが、日本酒の知識があまりない方にも伝わるように、お酒の味や香りをフルーツなど知っていそうな言葉で例えるのが、とても難しかったです。そして、日本酒は甘辛も人によって感じ方が違います。ふだんどんなお酒を飲んでいるのか、どんな食べ物と一緒に飲むのかでも味の印象が変わります。ですがあまり考えすぎず、自分の最初の印象を大事にするようにしました。

まどかの学び(4)ひとつのお酒に2つの香り
テイスティングでは、香りといっても2つの香りを確かめます。ひとつめが上立ち香(うわだちか)で、お酒を飲む前にグラスから立ち上る香りです。もうひとつが含み香(ふくみが)で口に含んだときに鼻に抜けていく香りです。

きき酒師の勉強を始める前は香りに2種類あるとは知りませんでした。いろいろ体験し、学ばせてもらって、今では自然に2つの香りの違いを見るようになりました。

そして、テイスティングの試験だというのに、まだ、この後に第4次試験が残っているというのに、試飲のお酒がおいしくて飲みすぎないようにするのが大変でした(笑)。

まどかの学び(5)日本酒がおいしいのはサービスパーソンのおかげ
第4次試験はセールスプロモーションを考える課題でした。指定された日本酒に合う料理や酒器をはじめ、季節やテーマ、演出、どの層をターゲットにするかなど、すべて自分で考えるのです。

予習したときに、試験には個性の強い「熟酒」は出ないだろうと勝手に思っていたのでしたが、課題はまさかの「熟酒」です。えっ、ここでこのお酒なの!と少し焦ったのは、ここだけの話です。

でも、今まで学んだことがしっかり頭に入っていて(ノートづくりの成果だ!)、試験で問題を解くたびに復習にもなっていたので、ちゃんと書くことができました。

皆さんは誰がサービスしても日本酒は同じ味だと思っていませんか? 実は日本酒のよさを生かせるかどうかは、提供するサービスパーソン次第です。優秀な方は、提供する時の料理との相性や温度帯、お猪口の素材や形、そしてそれまでの日本酒の保存の仕方など、たくさんのさまざまな条件を加味して、日本酒をサービスします。今までおいしく日本酒をいただけていたのはサービスパーソンのおかげだったのです。

まどかの学び(6)応援してくれた皆さんに感謝
3月から試験までの半年間に、たくさん日本酒のことを学んで、触れてきました。知れば知るほど楽しくて、奥深くて、全国のお酒をもっともっと飲んでみたくなりました。これも酒文化研究所さんが支えてくれたからです。本当にありがとうございました。

合否がわかるのはもうすぐです(ドキドキ)。 いい知らせが来て、祝杯をあげられますように。

※記事の情報は2020年11月19日時点のものです。