純粋な長打力を表す「ISO」で12球団トップとなったのはDeNAのオースティン

 野球を科学的に分析しようとするセイバーメトリクスには「ISO」という指標がある。従来、長打力には「長打率」が用いられてきたが、打率が高ければ、長打率も引き上げられていた。そこで純粋な長打力を評価するために作られた指標がこの「ISO」になる。この「ISO」で12球団の打者の“真の長距離砲”を検証してみたい。

 セイバーメトリクスの指標を用い分析などを行う株式会社DELTAのデータを基に検証してみる。なお、対象は昨季200打席超に立った打者とした。

 12球団でトップに立つのはDeNAのタイラー・オースティン内野手。加入1年目だったオースティンは相次ぐ故障で65試合の出場にとどまったものの、リーグ7位タイの20本塁打を放った。さらに14二塁打、1三塁打と放った全68安打のうち半分以上が長打。ISOは12球団でただ1人、.300を超えて.319を記録した。

 オースティンに次ぐのはソフトバンクの柳田悠岐外野手。今季はリーグ3位の29本塁打を放ち、二塁打がリーグ2位の23本、三塁打もリーグ3位の5本を放っており、ISOは.281に。長打率ではオースティンを上回る.623を記録しているが、ISOでは.038下回り、2位となった。

逆に「ISO」でワーストとなったのはオリックスの大城滉二

 3位以下は楽天の浅村栄斗内野手(ISO.280)、ヤクルトの村上宗隆内野手(.278)、阪神の大山悠輔内野手(.272)と続き、本塁打と打点でセ・リーグ2冠王となった巨人・岡本和真内野手は丸佳浩外野手と同じISO.270で6位だった。本塁打は岡本が31本でリーグ1位、村上と大山が28本で同2位だったが、ISOでは二塁打が30本、三塁打が2本ある村上がトップ、三塁打5本を放っている大山が続く結果となっている。

 8位以下は楽天のステフェン・ロメロ外野手(.267)、日本ハムの中田翔内野手(.252)、ロッテのレオネス・マーティン外野手(.251)となる。

 逆にISOをワースト順で見ていくと、最下位はオリックスの大城滉二内野手(.024)に。大城は52安打のうち48本が単打で2塁打3本、本塁打1本だった。ここからDeNAの倉本寿彦内野手(.035)、楽天の銀次内野手(.038)、西武の金子侑司外野手(.053)と並び、ヤクルトのアルシデス・エスコバー内野手は.056と助っ人としては物足りない数字となった。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。