球春到来に不安も「野球をしっかりやれる体で、2月1日を迎えてほしい」

 新型コロナウイルスの感染再拡大は、2月1日から始まる春季キャンプに早くも影を落とす。西武は18日にフロントと首脳陣で「全体会議」を開催。A班(1軍)・B班(2軍)の振り分けを発表した。故障者を抱え、コロナ禍で外国人選手の来日のメドも立たずに頭を痛めている辻発彦監督は「私自身、(新型コロナウイルスに)感染しないようにビクビクしながら努めている」と心境を吐露した。

 2週間後に迫ったキャンプイン。オンライン会見に応じた辻監督は「選手たちには、コロナにかからないでほしいというのが1番の心配。野球をしっかりやれる体で、2月1日を迎えてほしい。1人の感染者も出さないように、十分注意しながらキャンプを終え、開幕を迎えられるようにすることが1番重要」と率直な思いを語った。「私も昨年3月から、外食は一切していない。そういう立場にある人間ですから。それでも(感染の)可能性は0ではない」と言う。

 2年ぶりのリーグ優勝を目指すチームは、厳しい船出となる。昨季は右足首の故障の影響で打率.205の大不振に終わった主砲の山川について、大事を取りキャンプB班スタートを決断。ドラフト1位の長距離砲内野手・渡部(桐蔭横浜大)は右肩痛、2位の最速152キロ左腕・佐々木(NTT東日本)も左肘の不安で、そろってB班に組み込むことを決めた。

 いずれも早期の1軍昇格が期待されるが、西武の場合、A班は宮崎県日南市南郷町、B班は所沢(2月1日〜4日)・高知県高知市春野町(同6日〜24日)の遠隔地に分かれてキャンプを張る。不要不急の移動自粛が求められる状況下とあって、辻監督には「宮崎と高知では、そう簡単に入れ替えもできないのではないか」という心配もある。

助っ人勢は開幕に間に合わない可能性も…若手の台頭に期待

 さらに、ニール、ギャレット、スパンジェンバーグ、メヒアの助っ人勢も、コロナ禍で来日のメドが立たず、来日後2週間の隔離も必要なことから、キャンプ期間中のチーム合流は諦めムード。それどころか、3月26日の公式戦開幕にも「間に合わないと思っておいた方がいい」と指揮官は覚悟を固めている。

 求められるのは、穴を埋める若手の成長だ。辻監督は「例えば、スパンジー(スパンジェンバーグ)は昨年レフトとサードを掛け持ちでやっていたわけだから、両方で(若手に)出てきてほしい。誰かが故障した時のバックアップという意味でも、成長してほしい」と語った。

「チームにとって今年は、非常に大事な1年になる。昨年(3年ぶりに)優勝できず、今年Bクラスにでもなれば、士気は落ちてくる。ズルズルいかないためにも、悔しさを晴らすためにも、優勝を1番に考えてシーズンを過ごしてほしい」と強調した辻監督。前途多難のスタートだが、頂点を奪還する執念はいささかも衰えていない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)