それでも首位に1ゲーム差2位タイの健闘

■日本ハム 3ー2 西武(13日・メットライフ)

 西武にまたまた故障者が発生した。13日に本拠地メットライフドームで行われた日本ハム戦の試合前、15年目のベテラン・木村文紀外野手が腰痛で出場選手登録を抹消されたのだ。試合にも2-3で惜敗。それでも同日現在、8勝6敗1分で首位に1ゲーム差の2位タイにつけているのが不思議なほどの状態だ。単年契約で就任5年目に臨んでいる辻発彦監督の胸中はいかに。

 西武は開幕早々から、山川穂高内野手が左太もも裏肉離れ、栗山巧外野手が下肢の張り、外崎修汰内野手が死球による左腓骨骨折で相次ぎ登録抹消。開幕スタメンの4、5、6番があっと言う間に消えた。その中で木村は、外崎離脱後に5番を務めるなど奮闘。もともと強肩と安定感のある右翼守備でチームに欠かせない存在だけに、これまた痛恨だ。

 とはいえ、嘆いたところで故障者が戻ってくるわけではない。辻監督は試合後、あえて「野手は(人材が)いるから、取っ替え引っ替え、いい選手、元気な選手を使うよ。愛斗も調子がいいし、西川もいい。みんな使える」と前向きに語った。

愛斗、西川愛也“愛の花咲徳栄コンビ”が成長

 実際、6年目・24歳の右打ちのスラッガー、愛斗外野手は今月8日に1軍昇格すると、9日のロッテ選手でプロ初本塁打を含む1試合2発。この日も「6番・右翼」でスタメン出場し、2回に三塁ベース直撃のラッキーヒット、9回2死三塁で中前適時打を放った。今季5試合出場で打率.368(19打数7安打)、3本塁打6打点をマークしている。

 4年目・21歳の左打ちで、愛斗の埼玉・花咲徳栄高時代の2年後輩に当たる西川愛也外野手は、今のところ11打席(9打数)ノーヒットだが、「7番DH」で先発したこの日、2回無死一、三塁で先制中犠飛。4回の第2打席で逆方向の左翼ポール際へ放った飛球は、プロ初本塁打へあと一息で、辻監督がリプレー検証を要求したほどだった(結局ファウル)。

 “愛の花咲徳栄コンビ”が、主力のいない間に経験を積み自信をつければ、トータルでチームの戦力アップの底上げにつながり、まさにケガの功名となるかもしれない。最近5試合連続で「5番・一塁」で出場している呉念庭内野手も、打率.286(35打数10安打)、2本塁打11打点と好調である。売出し中のドラフト4位ルーキー・若林楽人外野手は、10日のロッテ戦で右膝に自打球を当て、途中交代して心配されたが、こちらは大事に至らず、この日「1番・左翼」で復帰しフル出場した。

 そうこうしている間に、主力も徐々に戻ってくる。栗山は早ければ今週中に1軍に復帰できる見通し。コロナ禍で来日が今月2日にずれ込んだエルネスト・メヒア内野手、コーリー・スパンジェンバーグ内野手も、今週末に隔離期間が解ける。この時期の我慢が、シーズン終盤に報われるか。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)