いきなり異例の9投手継投「出し切りました。これが限界だからね」

■西武 6ー6 オリックス(4日・メットライフ)

 西武は3日、今季早くも3度救援に失敗していた守護神・増田達至投手の出場選手登録を抹消。同日に本拠地・メットライフドームで行われたオリックス戦では早速、異例の9投手継投を強いられ、6-6で引き分けた。7投手を繰り出したオリックスと合わせた両軍16投手登板は、9イニングではプロ野球史上初の珍事だった。

「いろいろあったけれど、出し切りました。引き分けだけれど、これが限界だからね」。3時間58分の試合を終えた辻発彦監督は、疲れ切った表情で振り返った。

 指揮官はいまリリーフ陣で最も信頼を置ける平良海馬投手を、いつもの8回ではなく、6-4とリードして迎えた7回に投入した。この日7号ソロを放つなど3打数3安打3打点と当たっていた吉田正ら主軸にぶつけるためだ。平良は期待に応え、先頭の吉田正に初球のカットボールを打たせて二ゴロに仕留め、1回1安打無失点に抑えた。今季16試合15回1/3を投げて依然無失点の好調ぶりである。ここまでは思惑通りだった。

 ところが8回、前日(3日)1回3失点の宮川哲投手を送ると、先頭の紅林に右前打を許した。続く若月の代打として左打者のT-岡田が登場したのを見て、この日登録されたばかりの左腕・小川龍也投手にスイッチしたが、これが結果的に裏目。代打の代打として登場した右のロメロに、左越えの同点1号ソロを被弾した。

 さらに誤算は続いた。同点の9回に登板したリード・ギャレット投手が、先頭の吉田正の打球を左膝付近に受けて緊急降板。右肩の不調が癒えて前日に登録されたばかりの森脇亮介投手が急きょマウンドに上がった。森脇は無死一、三塁、その後も1死満塁と追い込まれたが、紅林を一ゴロ併殺打に仕留め、薄氷を踏む思いでしのぎ切った。辻監督は「最後は腹をくくった。見事に0点に抑えてくれた」と胸をなでおろした。

 指揮官によると、ギャレットは「(5日の登板は)厳しいかもしれない」という状態。そうでなくても、守護神不在の今は「総動員でいくしかない。固定はできない」と明かす。ブルペンの1人1人の調子を見極め、相手打線の巡りをにらみながら臨機応変に継投していくしかない。

 増田については「(最短の)10日で調整できたら上げるけれど、日にちは決めていない。しっかりと自分を取り戻してきてほしい」と語った辻監督。同日現在、首位・楽天に3.5ゲーム差のリーグ5位。守護神の復活まで、やり繰りで踏ん張ることができるか。継投に神経をすり減らす日々が続きそうだ。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)