3日に屋鋪要氏以来33年ぶりの2年連続ランニング本塁打

■西武 6-6 オリックス(4日・メットライフ)

 若手の台頭が著しいオリックスにあって、改めて存在感を放っているのが、プロ7年目を迎えた24歳の宗佑磨内野手だ。3日にメットライフドームで行われた西武戦で通算2本目のランニングホームランを記録すると、翌4日の同カードでは一転して4打席連続四球を選びチームに貢献した。

 ギニア人の父、日本人の母の間に生まれた宗の魅力は抜群の身体能力、特に50メートル5秒8の俊足である。3日には「9番・三塁」で出場し、1点リードで迎えた8回、2死二、三塁のチャンスで中堅左へ痛烈なライナーを放つと、打球はダイビングキャッチを試みた中堅手・金子のグラブをかいくぐり外野を転々。「風岡さん(三塁コーチを務める内野守備走塁コーチ)がめちゃめちゃ腕を回していたので」。一気にダイヤモンドを一周しホームへ頭から滑り込んだ。

 勝利を決定づけた宗のランニング本塁打は、昨年7月25日の楽天戦(楽天生命パーク)に続いて自身通算2本目。2年連続のランニング本塁打は1987、88年の屋鋪要氏(大洋)以来33年ぶりだった。

 それまでの3打席は4回2死一、二塁の先制機を含めて凡退していたとあって、中嶋聡監督は「最初から打て」とツッコミを入れたが、一方で「1番大事な所で打ってくれた。若いのだからもっと勢いでいってほしいところもあって、『ベテランかよ!』と言いたいが、勝負所を知っていると言えば、そうかもしれない」と評した。

三塁中心に中堅、一塁、右翼をこなす器用さも

 翌4日は「1番・三塁」に格上げ。初回先頭で3球ファウルで粘り、9球目を選んで四球で出塁したのをはじめ、なんと4打席連続四球。そのうち2度ホームに生還した。8回の第5打席だけは三直に倒れたが、中嶋監督は「いつもヒットを打つというわけにはいかないけれど、ああやって相手投手にプレッシャーをかけていくのは大事」と称えた。

 今季も三塁を中心に、中堅、一塁、右翼と既に4つのポジションでプレー。類まれな能力は入団当初から注目され、オリックスの大先輩にあたるイチロー氏からも「いいね。バッティングが柔らかい」と褒められたほどだが、いまだレギュラー定着には至っていない。

 今季は19歳の紅林弘太郎内野手、20歳の太田椋内野手らが台頭してスタメン出場を増やしている。年下から突き上げられ尻に火がついたか。「ここ数試合は集中して、状況とかを自分で把握して打席に入れています」という宗に、華々しいブレークの予感が漂っている。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)