鷹を相手に呉念庭、岸、川越らの活躍で9回に追いついた

■西武 4ー4 ソフトバンク(24日・メットライフ)

 パ・リーグ5位の西武に若い力が育ちつつある。24日に本拠地のメットライフドームで行われたソフトバンク戦で、2点ビハインドの9回に粘りを見せ4-4の引き分けに持ち込んだ。

「必死に追いついたんだよ!」。辻発彦監督は試合後のオンライン会見で、報道陣から「なんとか追いつきましたね」と振られると、そう強調した。「下から若い選手がつないでつないで、1番期待できる打者に回ったんだけど……残念だったね」と続けた。

 1点リードの8回に、セットアッパーのリード・ギャレット投手が打たれて逆転を許し、2-4で最終回の攻撃を迎えた。ソフトバンクの抑えとして登板した板東を攻め、1死から呉念庭内野手が四球で出塁。続く2年目の岸潤一郎外野手は左前で大きくバウンドする二塁打を放ち二、三塁とする。

 ここで投手から野手に転向して3年目の川越誠司外野手が、カウント3-2から外角低めのフォークに食らいつくと、打球は二塁ベース後方へ転がり、適時内野安打となり1点差。なおも無死一、三塁から、外崎修汰内野手の三ゴロの間に三走の岸が本塁に突入。ヘッドスライディングで捕手・甲斐のタッチをかいくぐり、同点のホームをもぎ取った。

15年目の木村を日本ハムに放出、金子は打撃不振で20日に登録抹消

 こうなると押せ押せだ。源田壮亮内野手も四球を選んで1死満塁とし、打席にはリーグ2位の打率を誇る森友哉捕手。2球目をたたいた打球はやや浅い中飛で、三走・川越が果敢に本塁へ突入したが、中堅手・牧原大のワンバウンドの好返球に刺され、サヨナラ勝ちは逃した。「(返球が)少しそれれば──というところだからね」と辻監督は納得。「あの場面でしっかりああいう送球ができるところが、ソフトバンクの地力だと思う」と相手を称えた。

 9回の同点劇の役者のうち、呉は主力に故障者が続出した今季序盤にレギュラーの座を獲得し、球宴にも出場。岸は前半戦の最終盤にチャンスをつかみ、後半戦は全10試合にスタメン出場している。左打ちの川越はこの日、3か月ぶり今季3度目のスタメン出場を果たし、やはり成長著しい右打ちの愛斗外野手と右翼のポジションを争う。

 一方で、球団は後半戦突入直前、生え抜き15年目で昨季の右翼レギュラー・木村文紀外野手と、3年目の佐藤龍世内野手を日本ハムへ放出。代わりに24歳の平沼翔太内野手と左腕の公文克彦投手を獲得し、若手への切り替えへ舵を切った。さらに、今月20日には盗塁王2度の実績のある金子侑司外野手が打撃不振で2軍へ、ファームで好調だった23歳の鈴木将平外野手が昇格した。

 チーム野手最年長コンビの中村剛也内野手と栗山巧外野手が4、5番を務める一方で、着実に若手が出場機会を増やしている西武。チームの順位を押し上げ、世代交代につなげることになるか。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)