山本、宮城はリーグトップを争う抜群の成績を残しているものの

■西武 7ー0 オリックス(11日・メットライフ)

 1996年以来、25年ぶりのリーグ優勝を目指し熾烈な首位争いを展開しているオリックスは11日、敵地メットライフドームで西武に0-7の大敗を喫した。8月に獲得した新外国人のセサル・バルガス投手が初先発したが、左脇腹を痛めて5回途中に降板。山本由伸投手、宮城大弥投手の2枚看板が突出した成績を残しているが、実はそれに次ぐ先発投手が課題だ。

 バルガスは1回、いきなり2死満塁のピンチを背負うも、栗山を一ゴロに仕留めて無失点で脱出。2回には山川、スパンジェンバーグ、川越を3者三振に切って取った。制球はやや乱れていたが、縦のスライダーのキレには目を見張るものがあった。

 メキシコ出身で、今季は当初BCリーグ・茨城でプレー。東京五輪のメキシコ代表に選出され、7月31日の1次リーグ・日本戦では6回1イニングを投げ、無安打1奪三振無失点に抑えた。8月21日にオリックスと契約。これまではリリーフで4試合に登板し、先発の適性を見込まれての抜擢だった。

 ところが両軍無得点で迎えた4回、2死二塁から山川にセンターオーバーの先制適時二塁打を浴び、続くスパンジェンバーグにも右翼席へ6号2ランを被弾。続く5回、1死一、三塁から中村に右前適時打されると、左脇腹に違和感を訴え降板した。急きょ救援したK-鈴木も打たれ、バルガスには4回2/3、6安打3四球6失点の結果が残った。

スパークマンは中継ぎへ配置転換も「本当はどっちに適性があるのか…」

 中嶋聡監督は「ピッチングどうこうより、ケガの方が心配」と落胆の色を隠せない。12日には登録抹消の手続きが取られ、先発不足という課題は埋まらないままだ。オリックスの先発投手陣は、山本が防御率、勝利数、奪三振の3部門でリーグトップ。高卒2年目でブレークした宮城も、防御率と勝利数で同2位につけている。しかし、田嶋大樹は5勝7敗、山崎福也は5勝8敗、増井浩俊は3勝6敗で黒星が先行。先発ローテ自体も流動的だ。

 10日の同カードでは、これまで3試合に先発していたグレン・スパークマンが初めてリリーフ登板。7、8回の2イニングを投げ、外崎にソロを被弾し1安打3奪三振1失点だった。中嶋監督は「短いイニングに全開でいった方がいいという風に見えました」としつつ、「本当はどっちに適性があるのか……」とまだ見極めかねている様子。「チームが苦しい時には先発で行ってもらうかもしれない。シーズンの終盤になるほど、スクランブルになることもあると思う」と語った。

 シーズンが大詰めになれば、大黒柱の山本が登板間隔を詰めてスクランブル登板することも考えられるが、現時点ではまだ早い。先発ローテをどう組み立て、優勝争いに生き残っていくか。2年連続最下位からチームを急上昇させている中嶋監督の手腕が、改めて問われるところかもしれない。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)