2020年ドラフトでは8人が指名された東京六大学リーグ

 秋季リーグ真っ只中の東京六大学野球。プロ志望届を提出した選手たちはアピールの場を終え、いよいよ11日にドラフト会議を迎える。昨年は楽天・早川隆久投手(早大)やロッテ・鈴木昭汰投手(法大)ら4人のドラフト1位を輩出。今年は16選手が運命の日を迎えた。

 春季リーグと全日本大学野球選手権を制した慶大は、正木智也外野手、森田晃介投手、渡部遼人外野手の3人。正木はリーグ戦通算10本塁打を誇る右の長距離砲。広角に打ち分け、勝負強い打撃も光る上位指名候補だ。森田は小さなテークバックから最速150キロを投じる右腕。通算の与四球率は1.77と制球力が高く、先発だけでなくリリーフもこなす。今春は防御率1.57で最優秀防御率賞に輝いた。

 渡部遼は身長170センチ、体重68キロと小柄な左投げ左打ちで、中堅を守る。50メートル走5秒9の俊足を生かし、広い守備範囲を誇る。昨冬から取り組んだ打撃改革も実を結び、大学選手権では首位打者賞を獲得。今季は1番で4試合に出場。ここまで19打数10安打、打率.526と絶好調だ。

 明大からは主将の丸山和郁外野手と、エース竹田祐投手の2人。俊足が武器の丸山は、前橋育英高(群馬)時代に夏の甲子園で1大会最多タイの8盗塁をマーク。リーグ戦では通算打率3割を誇り、9日の試合では初本塁打も放った。竹田は履正社高(大阪)時代に選抜で準優勝。リーグ戦では1年春から投げ続け、ここまで通算10勝(5敗)、防御率2.73を記録している。

 立大からは片山悠捕手、川端健斗投手の2人。片山はリーグ戦では途中出場が中心で、ここまで通算13打数3安打、打率.231。左腕の川端は、秀岳館高(熊本)時代にはU-18日本代表にも選ばれ、進学後は1年時に春秋合わせて13試合に登板したが、2年秋の登板を最後にリーグ戦での登板がない。

法大からは150キロトリオら6人が提出

 早大からは3選手が提出。徳山壮磨投手は最速151キロを誇る右腕。伸びのある直球と、スライダーが武器だ。1年春からリーグ戦に登板し、3年時には最優秀防御率のタイトルも獲得した。しかし、今春はフォームを崩し、思い通りの投球ができなかった。今秋はここまで2試合に先発登板。9月20日の立大2回戦では制球を乱して5失点したが、最速150キロを計測。10月2日の東大1回戦では最速149キロ、6回1/3を投げて1失点(自責0)。本来のボールを取り戻しつつある。

 西垣雅矢投手は183センチの長身から最速150キロの直球と、大きく曲がるスライダー、フォークを投じる大型右腕。今年は2戦目を任され、ドラフト前最後の登板となった3日の東大2回戦では、5安打完封の投球を披露した。岩本久重捕手は3年時から早大の4番を務める強打が売り。大阪桐蔭高時代は怪我で不完全燃焼に終わったが、進学後は1年時からリーグ戦に出場。ドラフト前最後の試合では本塁打を含む4打点の活躍でアピールした。

 6人が志望届を提出した法大は、8月後半に野球部内で発生した新型コロナウイルスの集団感染により、約1か月の活動停止があったため、9日に今季初戦を迎えた。主将も務める三浦銀二投手は、ボールのキレと制球力で勝負する投手で、ゲームメーク能力が光る。ここまでリーグ戦通算10勝、防御率2.73の成績を残している。

 左腕の山下輝投手は身長188センチ、体重100キロの体躯で角度のついたフォームから、最速152キロの直球、スライダー、ツーシームなどを投じる。先発した10日の立大2回戦では、7回2失点12奪三振の好投でアピール。3年春からリーグ戦に登板し、防御率は1点台。三浦と共に投手陣を引っ張ってきた。

 古屋敷匠眞投手は最速154キロを投じる右腕で、リーグ戦では主に終盤のリリーフを務める。岡田悠希外野手、小池智也外野手は共にパワフルな打撃が持ち味。岡田は3年秋からリーグ戦に出場し、通算4本塁打を誇る。諸橋駿外野手は俊足で、今春には打率4割をマーク。9日の試合には途中出場し、リーグ戦初となる本塁打も放っている。

 昨年は同リーグから15人が志望届を提出し、8人がプロ入り。今年は16人が提出しているが、果たして吉報は、何人のもとへ届くだろうか。(上野明洸 / Akihiro Ueno)