牧、栗林だけでなく伊藤将や中野、佐藤輝らも新人王に相応しい好成績

 セ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスがクライマックスシリーズを勝ち上がり、日本シリーズ進出を決めた。日本一をかけた戦いが20日に始まるが、その一方で注目なのが各賞レースの行方だ。今季は、新人王が特にハイレベル過ぎる争いになっている。

 気になる群雄割拠の新人王争い。有力な候補選手を指標を用いて比較してみよう。なお、データはセイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを参照する。

【セ・リーグ】
・牧秀悟(DeNA)
137試合487打数153安打22本71打点2盗塁 .314
出塁率.346 OPS.890 wRC+147 WAR4.3

・中野拓夢(阪神)
135試合466打数127安打1本36打点30盗塁 .273
出塁率.321 OPS.649 wRC+83 WAR2.5

・佐藤輝明(阪神)
126試合425打数101安打24本64打点6盗塁 .238
出塁率.294 OPS.749 wRC+104 WAR1.0

・栗林良吏(広島)
53試合0勝1敗37セーブ0ホールド 防0.86
81奪三振 被打率.135 WHIP0.97 tRA1.62 WAR1.8

・伊藤将司(阪神)
23試合10勝7敗0セーブ1ホールド 防2.44
79奪三振 被打率.232 WHIP1.09 tRA4.42 WAR1.8

・奥川恭伸(ヤクルト)
18試合9勝4敗0セーブ0ホールド 防3.26
91奪三振 被打率.253 WHIP 1.04 tRA3.03 WAR3.8

 セ・リーグは候補が目白押しだ。DeNAの牧、広島の栗林が最有力候補ではあるものの、阪神の中野と佐藤輝、伊藤将、ヤクルトの奥川も例年であれば、新人王に選ばれてもおかしくはない好成績を残している。中野は盗塁王に輝き、佐藤輝は序盤から本塁打を量産したものの、中盤以降に急失速した。

牧は清原以来の新人3割20本、栗林は歴代2位タイの20試合連続セーブ

 牧は8月25日の阪神戦でルーキー史上初となるサイクル安打を達成。球団の新人最多安打記録を更新すると、長嶋茂雄氏の持っていた新人最多二塁打記録も塗り替えた。打率.314、22本塁打71打点で清原和博以来となる新人での3割20本を達成した。

 一方の栗林は開幕から守護神の座を任され、22試合連続無失点で新人の開幕からの連続無失点記録を更新。東京五輪の金メダル獲得にも貢献すると、シーズン最終戦でプロ野球2位タイの20試合連続セーブも記録した。セーブ機会での失敗はなし、本拠地マツダスタジアムでは1点も奪われることはなく防御率0.00。シーズン防御率0.86は12球団の守護神の中でもトップの数字だった。

 大本命の牧と栗林はどちらも甲乙付け難い成績を残している。貢献度を示すWARを見ると、牧の「4.3」に対して栗林は「1.8」となる。だが、登板イニングの少ない救援投手の「WAR」は低く出る傾向にあるため、一概に栗林が劣っているとは言えない。リーグの野手の中で牧のWARは8位、一方、救援投手の中で栗林のWARは阪神のスアレスに次ぐ2位。ポジション内での比較で見ると、やや栗林の方が優位か。(Full-Count編集部)