全投球に対して空振りを奪った割合を示す「SwStr%」の1位はモイネロ

 ヤクルトが日本一に輝き、幕を閉じた2021年のプロ野球。オリックスの山本由伸投手がパ・リーグMVPに輝き、広島の栗林良吏投手とオリックスの宮城大弥投手が新人王を受賞した。では、今シーズン、最も空振りを奪う率が高かった投手は一体誰だったのだろうか? データを紐解いて検証してみたい。データは、セイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを基にした。

 今季、30イニング以上投げた12球団の投手の中で、全投球に対し、打者が空振りしてストライクになった割合(空振り率)を表す「SwStr%」が最も高かったのは、ソフトバンクのモイネロで19.1%。ほぼ5球に1球が空振りだったということになる。これに次ぐのが栗林の18.5%となり、楽天の松井裕樹(17.5%)、中日のライデル・マルティネス(17.4%)と各球団の救援投手が上位を占めている。

 70イニング以上に登板している先発投手の中で、最もこの「SwStr%」が高いのは、やはり山本だった。1イニングに力を集中できるリリーフと遜色のない14.4%を記録し、やはり抜きん出たものとなっている。山本に次ぐのは、ソフトバンクのニック・マルティネスで13.8%、セ・リーグのトップはDeNAの今永昇太で13.3%だった。

バットに当てられた割合を示す「Contact%」が低いのは栗林に

「SwStr%」は全投球に対しての空振り割合だが、では、打者がスイングした際に、空振りになる割合はどうなるか。「Contact%」はスイングした際に、バットに当たった割合を示す指標。この数値が低いほど、バットに当てさせない投手となる。

 30イニング以上投げた投手でこの「Contact%」が最も低いのは栗林だ。61.4%となっており、10スイングのうち、約4回は空振りを奪っていた事になる。栗林に次ぐのはモイネロ(62.6%)で、松井(64.8%)、日本ハムの杉浦稔大(66.3%)となる。

 70イニング以上投げた先発投手では変わらず山本がトップ。「Contact%」は71.0%で10スイングのうち約3回が空振りだったことになる。投手4冠に輝いた右腕は、やはり高い数値を示していた。マルティネスが71.6%、今永が72.2%で続く。なお、ソフトバンクの千賀滉大は72.8%だった。

 ちなみに「SwStr%」が低い投手は30イニング以上投げた投手ではソフトバンクの高橋礼、DeNAの上茶谷大河で5.1%。70イニング以上投げた先発では阪神の伊藤将司が6.5%で最も低く、DeNAのフェルナンド・ロメロ(6.7%)、巨人の高橋優貴(6.8%)も低く、この面々は「Contact%」でも高い数値を叩き出していた。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。