ボール球に手を出す割合「O-Swing%」が20%を切るのは4人だけ

 ヤクルトの日本一で幕を閉じた2021年のプロ野球。この2021年シーズンで最も選球眼良く、ボール球に手を出さなかった打者は誰だったのだろう?

 今季、セ・リーグで最も四球が多かったのはヤクルトの主砲・村上宗隆で106個。パ・リーグは楽天の浅村栄斗で101個だった。この2人に続くのは、楽天の島内宏明(97個)、日本ハムの西川遥輝(来季から楽天)、近藤健介(88個)、広島の鈴木誠也(87個)となる。

 ただ、四球が多い打者とボール球に手を出しにくい打者とは、また少しばかり状況は異なる。そこで、セイバーメトリクスの指標などで分析を行う株式会社DELTAのデータを基に“ボール球に手を出さない=選球眼の良い”打者を検証してみたい。

 ストライクゾーン外の投球に対し、打者がスイングした割合を示す「O-Swing%」という指標がある。この割合が低い選手ほど、ボール球に手を出さなかったということ。ちなみに、300打席以上立った打者でこの割合が高く、ボール球に手を出しやすかった打者はオリックスのモヤで「O-Swing%」は45.4%。これに広島の小園海斗(44.3%)、西武の愛斗(42.8%)、阪神の佐藤輝明内野手(41.6%)、ソフトバンクの三森大貴内野手(41.5%)と続く。

 では、ボール球に手を出しにくかった打者は誰か。セパ両リーグでこの「O-Swing%」が最も低かったのは、このオフに日本ハムから自由契約となり、楽天への移籍が決まった西川だ。割合は300打席以上立った打者では群を抜く15.0%。ボール球10球のうち、手を出してくるのは1球か2球という少なさ。西川は例年、15%前後と低い水準をキープしており、高い出塁率に繋がる一因と言える。

 西川に次ぐのは、こちらも日本ハムの近藤だ。「O-Swing%」は18.0%で、だいたいボール球5球に1球振るか振らないか、という水準となる。3位はオリックスの福田周平で19.5%で、4位は鈴木誠でセ・リーグトップの19.8%だった。20%を切るのはこの4人で、浅村、島内、ヤクルトの中村悠平と続いていく。四球数で12球団トップだった村上の「O-Swing%」は両リーグ通じて26位の24.5%だった。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。