燕の先発で貢献度1位は奥川、村上はリーグ2位の評価

 2021年のセ・リーグは6年ぶりに頂点に立ったヤクルトがオリックスとの日本シリーズも制し、20年ぶりに日本一になった。シーズンMVPにはヤクルト村上宗隆内野手が輝いたが、ここではセイバーメトリクスの指標を用い、6球団それぞれのMVPを先発投手、救援投手、野手から選出してみた。

 検証には打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を示す「WAR」という指標を用いる。この指標は最少コストで代替可能な選手に比べて、どれだけチームの勝利数を増やしたかを示し、セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTAのデータを参照した。

 ヤクルトの先発では奥川恭伸がMVPに。高卒2年目右腕は登板間隔を空けながら18登板でチーム最多タイの9勝、防御率3.26をマーク。同じく9勝だった小川泰弘の3.0を上回った。救援では64試合登板で7勝28ホールドの今野龍太が1.6でトップ。守護神マクガフの1.4、NPB最多の50ホールドをマークした清水昇の1.2を上回った。野手では39本塁打で初タイトルを手にし、シーズンMVPに輝いた村上がリーグで2番目に高い6.8だった。

 阪神では、13勝を挙げて最多勝に輝いた青柳晃洋が3.6で先発のトップに。2位はガンケルの3.3だった。救援では42セーブで2年連続タイトルを手にしたスアレスが2.3。野手では178安打で最多安打を獲得した近本光司が5.5でトップだった。チーム最多の24本塁打を放った同1位の佐藤輝明は1.0で野手6位だった。

鈴木誠はリーグ1位の貢献度、投手は中日・柳がトップ

 巨人の先発では戸郷翔征が3.6でチームトップ。3年目の2021年はチームで唯一人、規定投球回をクリアし、9勝をマークした。救援では19セーブのビエイラが1.4。野手は坂本勇人が4.4でトップだった。広島では、鈴木誠也がリーグトップのWAR8.7。2021年シーズンは打率.317(1位)、出塁率.433(1位)、38本塁打(3位)、88打点(4位)、OPS1.072(1位)の活躍だった。37セーブ&防御率0.86のドラフト1位ルーキー栗林良吏は1.8で救援陣トップだった。

 中日の柳裕也は先発投手リーグトップの4.6。右腕は防御率2.20、168奪三振で両タイトルを獲得した。野手では捕手の木下が3.4を得た。2021年は自身最多の123試合に出場、規定打席には達しなかったが、打率.270、11本塁打をマークした。DeNAのオースティンは来日2年目の2021年、規定打席には届かなかったが打率.303、チームトップの28本塁打&74打点をマークした。先発ではチーム最多6勝を挙げた大貫晋一が3.2でトップ。救援は39試合登板、防御率2.80の伊勢大夢が1位だった。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。