オリ山本は群を抜くWAR8.6、ロッテ中村奨が荻野を僅差で上回る

 2021年のパ・リーグはオリックスがロッテとのデッドヒートを制し、25年ぶりの優勝を飾った。シーズンMVPにはオリックス山本由伸投手が輝いたが、ここではセイバーメトリクスの指標を用い、パ6球団それぞれのMVPを先発投手、救援投手、野手から選出してみた。

 検証には打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して選手の貢献度を示す「WAR」という指標を用いる。この指標は最少コストで代替可能な選手に比べて、どれだけチームの勝利数を増やしたかを示し、セイバーメトリクスの指標を用い分析などを行う株式会社DELTAのデータを参照した。

 オリックスの山本は18勝5敗、206奪三振、勝率.783、防御率1.39の圧倒的成績。これらのタイトルを総なめにし、沢村賞とシーズンMVPに選出され、ベストナイン&ゴールデングラブ賞も受賞した。WAR8.6は投手野手通じてリーグトップの数字だ。野手では本塁打王の杉本裕太郎が5.0。吉田正尚の4.3を上回った。

 ロッテの小島和哉は3年目でチームで唯一人規定投球回をクリアし、自身初の10勝をマークした。救援は2度目の最多セーブを獲得した益田直也が1.9。野手は二塁手のベストナインに選ばれた中村奨吾が4.5でトップとなった。

鷹・柳田&西武・森はリーグ野手トップの7.0、投手の健闘光ったハム

 楽天の則本昂大は3年ぶりの2桁勝利となる11勝をマークした。救援トップの松井裕樹は故障で8月末に離脱したがリーグ4位の24セーブ、防御率0.63をマークした。野手では浅村と茂木がトップの指標に。ソフトバンクでは、141試合出場、打率.300、28本塁打80打点と奮闘した柳田悠岐がWARも野手でリーグトップタイの7.0だった。先発のマルティネスは140回2/3を投げて千賀に次ぐ9勝、防御率1.60をマーク。WARでは千賀の3.4を上回った。

 日本ハムでは、自己最多の12勝を挙げた上沢直之が5.2で1位。野手ではリーグ5位の打率.298を残した近藤健介がトップ、2位浅間の1.5とは大きな開きがあった。42年ぶりの最下位に終わった西武は、リーグ2位の打率.309、出塁率.420をマークした森友哉が柳田と並んでリーグ野手トップタイのWARだった。救援では21ホールド&20セーブの平良海馬が2.0の評価だった。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。